自宅保管の品です。中身は大変美品ですが、古いもので表紙など経年変化はございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
激動の時代を生きた人々は、最期にどんな言葉を遺したのか――。よみがえる昭和が私たちに語りかける、鮮烈な生と死のメッセージ
昭和ほど多くの遺書が書かれた時代はない。二・二六事件の磯部浅一は天皇へ呪詛の言葉を投げかけ、死地に赴く山本五十六は愛人に相聞歌を贈った。焼け跡の日本人を勇気づけた美空ひばりが息子に遺した絶筆、そして偉大なる君主・昭和天皇の最後の御製は―。遺書でたどる昭和史、決定版。
第1章 テロと不安と憤怒と(昭和初年~開戦まで)「天皇陛下、御あやまりなされませ」
第2章 前線に散った人々(開戦~昭和20年8月)「ああ 戦死やあわれ」
第3章 敗れた国に殉じて(敗戦前後)「一死以て大罪を謝し奉る」
第4章 戦後の混乱のなかで(昭和20年代)「すべて精算カリ自殺」
第5章 政治の季節と高度成長(昭和30~40年代)「血と雨にワイシャツ濡れて」
第6章 大いなる終焉へ(昭和50~60年代)「音たえてさびし」
レビューより
遺書の重み
遺書は、何よりもその個人が集約されていると思え、そこに大きな重みを感じます。そのような眼で本書を見ることで、うわついた昭和史ではない昭和の歴史を考える一資料として貴重だと思います。
家族が寝静まったあと、音のない世界で淡々と読みふけりました。ほとんどは天寿を全うしなかった、できなかった人の文章なのにどうしてこうも淡々と読めるのか。それは梯さんのトーンを極力抑えた
的確なコメント力も影響しているのだと思います。