1960年代に作られた149す。
レジン・ボディの第一世代とも言えるモデルで、細部に1950年代のセルロイド・ボディの149の名残りが見て取れます。

一番判り易いのが尾軸のリング（８枚目写真）で、表面に丸みを帯びた細めのものですが、60年代後半から採用されたフラットな表面のリングとはかなり雰囲気が異なって見えます。
この細めのリングがついた149は、ピストン・ユニットが嵌め込み式で本体に組み込まれている事を示しており、この構造も50年代の構造を引き継いでいます、
次になで肩のクリップ（９枚目写真）で、写真では判りにくいのですが、クリップ上部のセンターの盛り上がりは比較のために並べて写っている1970年代後期の149よりかなり短くなっています。
最後に、なかなかそこまで目に留まる事の無いニブ芯ですが、センターに縦に細い溝が2本入っています。これはニブ芯の半分の長さしか有りませんが、50年代のニブ芯では首軸の根元にまで伸びています。また、今まで挙げた３つの特徴の中では、一番最初に姿を消した仕様でもあります。
もう一点、忘れる所でした。これは70年代以降の149と並べて見ないと気が付かないと思いますが、キャップ・トップのモンブラン・スターが小さいです。写真でもご確認頂けるのではないでしょうか。

さて余談ですが、知らない（私だけかもしれませんが）間にとんでもない定価になっています。169,400円！
円安だから安い筈なのにと思ったのですが、アメリカの定価を見てみると＄1,160.00（約171,000円）でしたから、どうも世界的な統一価格を目論んでいるようです。

ニブ：18KのM
インク：ピストン・フィラー
全長：146.7mm
胴軸： 14.5mm

本体のみの出品
使用歴の有無は判りません（給排水のテストで水は透明のままでした）が、かなり良いコンディション（8.5～9.0/10）です。

仕様比較のため、70年代の149と並べた写真が2枚有りますが、オークションの対象は60年代の149の1本のみです。

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