
当方オーディオ歴40年以上のベテランですが、クラシックやジャズはほとんど聴かず、歌謡曲やポップス、ロック、レゲエ、ディスコミュージックなどをいかに聴くかをテーマに歩んできたものです。そんな音楽が好きな方向けのオーディオ機器を出品しておりますので、どうぞよろしくお願いします。
以前はハイエンド派でしたが、それよりもよほど魅力的な世界が比較的簡単に手の届くところに存在するのが、オーディオだと確信しております。しかしながら、良いものは海外に流れていき、またみんなお気に入りを確保している為か、昨今は手に入りづらくなっているのも事実です。
レコードプレーヤーだけは、LINNなどの高価なものがより良いですが、他の機材は入門用に素晴らしいものがあったりします。それを探しだすのはこの趣味の喜びの大きな要素ではないでしょうか。アンプは最大出力の小さなもの。スピーカーはフルレンジ か、フルレンジ +ツィーターといったシンプルなものが最上です。
BBCリサーチで30年間にわたりチーフエンジニアをしていたダッドリー・ハーウッド氏(後のHARBETHエンジニア)は、
BBCでの研究をもとに、オーディオ帯域をカバーするには2ウェイで十分という結論から、2ウェイ
構成を採用しています。しかも、ウーファーは20cmで充分ということも話していて、実際にハーベス1号機には20センチウーファーを採用しています。
しかし、オーディオ業界はさらなる進化を打ち出さなければ、業界そのものの先が見えないので、
その為に何か新しい事をやらなければならなかったのです。それが改悪になることがしばしばだったのですね。当時のスピーカーは、もうすでに素晴らしかったのにも関わらずです。70年代以降は、オーディオ業界、評論家がデカい、重い、出力が大きいのが良いのだという嘘により、各メーカーがアンプの最大出力をどんどん上げていった結果、スピーカーも出力に耐えられるよう低能率化していったのです。
言葉を変えて言えば、
大出力、大音量に耐えうる頑丈なものを作る羽目になったということです。
頑丈とは、繊細ではない、反応が鈍いということなのです。家庭で聴く音量では全くつまらないものが市場に溢れかえりました。
だから、その流れ以降のスピーカーには、生々しさが感じられないのです。
また前口上がながくなりましたが、今回出品するスピーカーは、昭和48〜49年製のビクターの4チャンネルスピーカーのリア用です。実は、音楽を楽しむのは当時のメインスピーカーよりもリア用のほうが生々しさがあるのです。何故ならそのメインスピーカーはほぼ3ウェイであるので、音楽で最も重要な中域用スピーカー(スコーカー)の上も下もネットワークでカットされてしまうので、鮮度が大分落ちてしまっているのです。リアスピーカーの場合、ツィーターのほうにコンデンサーが付いているだけで、中低域はフルレンジ
ですので、ストレートで鮮度の高いサウンドが可能です。私はここ20年は豪華なマルチウェイには目もくれず、そんなスピーカーばかり聴いています。このスピーカーは、そんなリアスピーカーの中でも高級仕様です。(セット価格が一般的なシステムの2倍でした。)一般的なリアスピーカーより、エンクロージャーが堅固に作られています。裏蓋は当時らしく、塗装もされていないものですが、これも厚くがっちり作られていました。通常品の倍はあると思います。それが音にも現れていて、音像が濃く、安定感があります。また、箱の存在を忘れてしまう瞬間があって、左右のつながりの良さは特筆です。victorはこの当時から西ドイツ製のKDUコーンを採用しており、音離れの良いサウンドが得られています。
ツィーターはSK2056K(4cm)
ウーファーはSK2305C(20cm)
このスピーカーに関してネット上に情報がなく、手当たり次第に昔のカタログを集めました。その中にこのスピーカーがありましたので、それも同梱します。1枚目の写真のスタンドに立てかけてあるカタログは別のものでしたので、付属しません。後半の写真にあるものをお付けします。
スピーカースタンドはつきません。スピーカー2台です。よろしくお願いします。