
自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
マンガ道、波瀾万丈: みんなが泣いた、笑った名作はこうして誕生した
桐山秀樹による本
「ゴルゴ13」、「ゲゲゲの鬼太郎」、「あしたのジョー」、「課長島耕作」、「銀河鉄道999」など、名作マンガを生み出した大物作家15人のインタビューを通し、誕生秘話やその波瀾万丈な生き様を描く。
名作マンガを生み出した漫画家たちは、絵と言葉を駆使して、自らの「世界」を表現する「職人」であり、「漫画」というジャンルを通して自らの「人生」を切り拓いた「達人」である。例えば、本文中にある楳図かずお氏のインタビューでは、氏のマンガの「恐怖」の原点が、ひとりのヒーローではなく、無名の子供たちが集団で行動する際に感じる「怖さ」であることを学んだ。そして、氏の「絵の巧さ」がそれに一層深い効果をもたらす。子供たちが目の前で起こることに対する恐怖を、実際に絵で表現できなければ、その「恐ろしさ」は半減してしまうのである。こう考えると「漫画」という表現手段は、我々が考えている以上に、深い「意味」を秘めている。
目次
第1章 スーパー漫画家たちの「型破り人生」(弘兼憲史「課長島耕作」―苦労も下積み時代もナシ「社長 島耕作」も近い!?;本宮ひろ志「サラリーマン金太郎」―あざとさこそ俺の真骨頂新しい刺激を求めて模索中;小林よしのり「ゴーマニズム宣言」―バブルの東京に怒り爆発、人間の弱さと哀しみを叩きつける;小山ゆう「がんばれ元気」―リアリズムと細部にこだわり、スーパーヒーローを想像した「天才」)
第2章 永遠の「ヒーロー」を育て続ける男たち(ちばてつや「あしたのジョー」―まだ白い灰になってない「代表作はこれから描く」;政岡としや「ダボシャツの天」―ディテールへのこだわりを学びヤクザも警察も徹底的に取材;モンキー・パンチ「ルパン三世」―ルパン一筋の漫画家生活、主人公五人の魅力は国際級;藤子不二雄A「プロゴルファー猿」―自由気ままに動く主人公がやがて時代をあぶり出す)
第3章 「巨匠」たちの円熟と挑戦(さいとう・たかを「ゴルゴ13」―群れたがる日本人を攻撃し続ける醒めた眼;松本零士「銀河鉄道999」―「世界で最初のテーマ」を描く貧乏も苦労もその栄養;水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」―「妖怪いそがし」に取りつかれるも、「水木式幸福七ヵ条」を守る巨匠;楳図かずお「漂流教室」―「新しいモノに出会う怖さ」を現代人は失ってしまっている)
第4章 「時代」を描いたトップランナーたち(古谷三敏「ダメおやじ」―父権失墜からウンチクへ「現代の民話」を描き続ける;細野不二彦「ギャラリーフェイク」―作者も主人公もダブルフェイスオタク世代のトップランナー;吉沢やすみ「ど根性ガエル」―超能力がないピョン吉だから永遠の人気者になった)
レビューより
本書は、弘兼憲史、本宮ひろ志、小林よしのり、小山ゆう、ちばてつや、政岡としや、モンキー・パンチ、藤子不二雄A、さいとう・たかを、松本零士、楳図かずお、古谷三敏、細野不二彦、吉沢やすみの15人のマンガ家へのインタビューを中心として、作品についてのエピソードやマンガ家達の人生を紹介したもの。特に作品秘話はマンガ好きとしては非常に興味深い内容で、より一層作品の魅力が広がります。著者は他にも取材したいマンガ家の名前を挙げていましたが、引き続きぜひとも他のマンガ家の波乱万丈についても読んでみたく、次作出版にも期待したいです。