大形本 新撰 瓶花図彙 完全復刻 いけばな美術名作集 第四巻 作品集 画集 植物画
生花 生け花 立花 砂物 砂もの
池坊専永 監修
華道家元池坊総務所 池坊中央研究所
2004年
134ページ
約31.5x22x2.6cm
函入 金箔押し布張上製本
池坊いけばな愛好家垂涎の書、華道池坊家元蔵「瓶花図彙」全巻復刻。
元禄頃の池坊並びに門弟たちの作品を収録。
池坊歴代が伝承してきた「おのづからなる姿」は、当時どのように理解されていたのであろうか。
カラー図版のほか、巻末テキストには、
池坊専養と池坊の系譜、専養の周辺にあった人々、作風の基調、表現方法の展開、元禄期における立花の構成についての論考と、
成立の背景、諸本、特徴などについての論文および、使用された花材名と作者名の一覧を付す。
六角堂池坊専好、六角堂池坊専存、六角堂池坊専養、藤掛似水、猪飼三枝、高田安立坊周玉、高田安立坊雲泰などによる、
池坊の真髄である砂物・立花などを惜しみなく公開した内容。
本文カラー、巻末解説にはモノクロ参考図版も多数掲載した、
大変貴重な資料本です。
【巻頭より】
文政三年(1820)刊池坊専定撰
紙本墨刷彩色折本 二冊 29x19cm
池坊総務所蔵
元禄十一年(1698)刊 山中忠左衛門跋
紙本墨刷彩色 二冊 32×22.7㎝ 池坊総務所蔵
本書は折本仕立の豪華本で、桐箱付。箱の上蓋に「六角堂池坊専啓蔵」の貼書。
箱裏に元所持者と思われる「藤村氏 伍左衛門改名」の墨書があり、本書の池坊家への伝来については詳らかではない。
しかし、『瓶花図彙』の花形絵については、本書成立以後、江戸時代を通じて、池坊の立花の手本として活用された。
38世池坊専純(1707~1774)が、幼少の後継者専弘のために書き残した、立華の極秘書『專純立華之書』には、花形の手本として、「瓶花図彙』より三図が採択され、貼付されている。
また、安永四年(1775)に、将軍家に献上した『関東献上百瓶図』の立花の絵図は「瓶花図彙』を原図としており、『瓶花図彙」が、池坊家に伝存していたことが窺える。
【目次】
図版(カラー)
新撰 瓶花図彙
本文
池坊専養とその周辺の立花 西村勉
新撰 瓶花図彙 解題
新撰 瓶花図彙 花材名一覧
【執筆者】
西村勉
大正六年京都府生まれ、立命館大学国文学科卒、
華道家元池坊総務所・池坊中央研究所室長。
主な執筆「専応口伝」「池坊専養とその周辺の立花」
「池坊における生花」
(集英社刊「いけばな美術全集」全十卷共著)
平成十四年五月没。