まずボーナス映像のトップは、1977年5月18日アラバマ公演における映像に『LISTEN TO THIS EDDIE』の音声を被せたものを収録。この組み合わせはオフィシャル『DVD』のメニュー画面でも見る事ができたが、ここに収録のものは下部にメニューが被らないバージョン。動きがカタカタ早回しになっていた『DVD』に比べ動きが自然なのにも注目して欲しい。
次にシアトルの映像に『LISTEN TO THIS EDDIE』を被せた「Sick Again」「Over The Hills And Far Away」「Ten Years Gone」「Achilles Last Stand」の4曲である。違う日の音と映像が合うのかという疑問は、これを見ていただければ杞憂に終わるだろう。日が近いためか演奏も近く、ほとんどリアルタイムの音声と見間違うくらいによく出来ている。しかも演奏はご存知のとおりのスーパー・パフォーマンスなので、キワモノ的ではあるが、エディを映像付きで見たい!というマニアの夢を具現化する実験企画である。
次に1977年6月23日ロサンゼルスでキースムーンが飛び入りした「Rock And Roll」の8mm映像。同レーベルのCD『FOR BADGEHOLDERS ONLY』の音源を使用し、映像の欠落している部分を当日の写真などで補完し、1曲通して見ることが出来るようにしたものである。しかも手ぶれが酷かったこの映像を、最新技術により手ぶれ補正(stable)を行ない(画面の枠に注目!)、安定した映像で見る事ができる。キースムーンの暴れっぷりに苦笑しながら演奏するジミーの姿を鮮明なカラー映像と安定した画面で楽しむことができる。
続いて1977年6月11日ニューヨークはマジソン・スクエア・ガーデンでの「The Song Remains The Same」を収録。オーディエンスショットで広く出回っている映像で、ご存じの方はわかると思うが、かなり手ぶれが酷くて非常に見づらい映像であった。本作に収録のものは、先のキース・ムーン飛び入りと同様、最新技術により手ぶれを補正して比較的安定した映像で楽しむ事が出来る。
ボーナス映像最後の2曲は、まず1975年5月24日アールズコートの映像に『HOW THE WEST WAS WON』の音源を被せた「Rock And Roll」である。ビジュアル的に最も美しい1975年の映像と、1972年の最強時代の演奏を重ねるとどうなるか・・・という実験映像である。お馴染みの映像なので違和感があることは否めないが、音と映像はバッチリと合っているので、その映像美と圧倒的な演奏の「あり得ないけど理想的な」組み合わせに目が釘付けになる。同様のコンセプトで1979年9月4日ネブワースの映像に同じく『HOW THE WEST WAS WON』の音声を加えたものを収録。これも年代を超えて最強のツェッペリンを疑似体験させてくれる。