■銀の匙 CD 加藤剛(朗読)完売品
ケース裏面痛みありますがCDに問題ありません。
中勘助が27歳の時、野尻湖の湖畔で綴った少年時代回想小説『 銀の匙 』。
中勘助の一高、東大時代の恩師であり日本第一等の小説家 夏目漱石は。
文章が格別にきれいで細かく、絶妙の彫琢があるにもかかわらず、
不思議なほど真実を傷つけていない、文章に音楽的ともいうべき妙なる響きがあると絶賛した。
また、帝塚山大学教授 松岡正剛氏はその書の中で、このように作品を評している
「大人でなければ書けない文章なのだが、
あきらかに子供がその日々の中で感じている言葉だけをつかっている。
まるで子供の心そのまま、子供の心に去来する
ぎりぎりに結晶化された言葉の綴れ織りなのである。
しかし、それは大人がつかっている言葉のうちの
ぎりぎり子供がつかいたい言葉だけになっている、というふうなのだ」
だれもが持っている少年時代の淡い記憶……忘れ去られてしまった子供の頃の情景が、
読み進むうちにありありと映し出され、何とも言えぬ懐かしさにふと心があたたかくなる。
人間は年を経るとともに、世間のことによくも悪くも心がなじんでくる。
しかし、私たちの心の奥にしまっておくべき大切なものを失ってしまうのは、あまりにも寂しい……
名優加藤剛の、優しく、穏やかにそして軽やかな朗読で、できれば何度もお味わいください。
リサイクル材を使用して発送させていただきます。