リスペクトするミュージシャンの楽曲をカバーすることで自らのルーツを辿ったデビュー作が“自己紹介”であるなら、日本語オリジナルをラインナップした今回のミニアルバムは間違いなく福原美穂というシンガーの“名刺”となる。リード曲のM-1「恋はリズム-Believe My Way-」はソウルフルでありながら、10代の女の子らしい“キュート”を惜しげもなく表現しきった絶品のオリジナルポップナンバー。M-2「KISS THE SKY」、M-3「Release」はミディアムな大人の雰囲気。一転して10代の女の子とはとても思えない落ち着いた歌声が聴く者の想像力を駆り立てる。M-4「Hard To Handle」はブラック・クロウズ、グレイトフル・デット、日本ではウルフルズのトータス松本ら数多くのミュージシャンがカバーしているオーティス・レディングのナンバー。原曲の持つ絶妙なリフとブレイクの組み立ての上を福原ならではのファンクが踊る。M-5「絶え間なく」は切なさを散りばめたバラードで、どこかミニー・リパートンを感じさせる。この5曲を通して聴くと必ずや福原美穂という希代のシンガーの果てしなきポテンシャルを感じるはずだ。
1.恋はリズム -Believe My Way- 2.KISS THE SKY 3.Release 4.Hard To Handle 5.絶え間なく