MILES DAVIS / A DAY IN THE PARIS 1971 - FIRST AND SECOND CONCERT AT THEATRE NATIONALE POPULAIRE October 27 (4CD)
2023 VOODOO DOWN Records 025 (VDD 2023-025)
Supervised by SO WHAT! Label.
Recorded Live at Theatre Nationale Populaire, Paris, France, October 27, 1971
Original Remastered by VDD 2023.
Miles Davis - trumpet
Gary Bartz - soprano saxophone, alto saxophone
Keith Jarrett - electric piano, organ
Michael Henderson - electric bass
Leon "Ndugu" Chancler - drums
Charles Don Alias - conga, percussion
James Mtume Foreman - conga, percussion
(First Concert)
DISC 1
1. Stage Introduciton - DIRECTIONS
2. HONKY TONK
3. WHAT I SAY (Incomplete / Edited)
4. SANCTUARY
DISC 2
1. IT'S ABOUT THAT TIME
2. YESTERNOW (Incomplete / Edited)
3. FUNKY TONK
4. SANCTUARY
(Second Concert)
DISC 3
1. DIRECTIONS
2. HONKY TONK
3. WHAT I SAY
4. SANCTUARY
DISC 4
1. IT'S ABOUT THAT TIME
2. YESTERNOW
3. FUNKY TONK
4. SANCTUARY
1971年パリでの公演を収録。この年パリの同会場で10月23日と27日の二日間公演が行われていますが今回登場するのは27日の方です。この日は同年チューリッヒ公演(この音源もVDDレーベルよりリリースされておりお勧め)と同じくファースト・セカンド両コンサートの音源がラジオ音源にて残っている点がレア。1971年のマイルス・バンドと言えばキース・ジャレットのエレピ+オルガン二刀流と、ンドゥグことレオン・チャンクラー。チャンクラーの在籍はこの年10月11月の二か月間だけですが、マイルス・バンド史上最もアグレッシヴなファンクを刻むドラマーです。オフィシャル・リリースされている“ライヴ・イヴル”や、その元となったセッションを集めたボックス“セラー・ドア・セッションズ”には似たセットリストが収録されていますが、そちらでドラムを叩いているのはジャック・デジョネット。同じ曲でもジャズ・ロックなアプローチのデジョネットと、ファンクなアプローチのチャンクラーでだいぶ違ったものになっおり聴き比べ必須。この日の『WHAT I SAY』はマイルスが曲チェンジのフレーズを出した後すぐにはいつものリフに行かず、繋ぎのリフのような状態で引っ張り、その後二度目の曲チェンジ・フレーズでスピードアップし『WHAT I SAY』のいつものリフになる非常にカッコいい展開で必聴です。
ラジオ音源とあり、今までもリマスタリングされた音源含め数タイトルのリリースがありました。今回リリースの本タイトルももちろんリマスタリングを施しているわけですが、“レーベル独自の音色”となっています。オリジナル・マスターのままだと籠っていてモコモコでステージは濃い霧の向こう側。YouTubeなどにも一部出回っている音源のように触りを一聴すると音が良く聞こえるような過剰なイコライジングをされた音源もありますが、長く聞いているとハイが強すぎすぐ聴き疲れてしまう上、曲ごとにバラつきが目立ちます。今回VDDレーベルが追及した“レーベル独自の音色”とは、やや入力レヴェルは小さく感じるかもしれませんがコンサート全てをバランスよく楽しめる事を考えたもので、曲ごとの丁寧なイコライジングでバランス良く音圧増強し、キーの調整も行いファースト・セカンド両コンサートがそれぞれ一貫して楽しめるものとなっています。因みにファースト・コンサートとセカンド・コンサートは音色が違うため、それぞれ好みがあるかと思います。詰めれば3CDにも収まる分数ですが、あえてそれはせず、あくまで曲の自然な切れ目でディスク・チェンジをして頂き、ファースト・コンサートとセカンド・コンサートはそれぞれ別物として楽しんでいただけるように配慮した4CDとなっています。尚、ラジオDJのトークはどこに入っていたのかすらわからないよう丁寧にカット編集してあります。
*** ( VOODOO DOWN Records ) **********
マイルス・デイヴィスの愛好家から絶大な信頼を受け、数々の名盤を生み出した伝説のレーベル“ソー・ホワット”。その“ソー・ホワット”レーベルの完全監修を受け2020年末に発足したのが“ヴードゥーダウン・レコーズ”です。丁寧なマスタリング、編集、こだわりの帯付アートワーク、美麗なピクチャー・ディスクのプレス盤。そして、初めて“SO WHAT!”のレーベル名を記載することを許可されたことからも信頼の厚さがうかがえます。マイルス・コレクター必携コレクションとして注目を集めています。