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中世ヨーロッパ・14世紀 1346年以降のベルギーフランドルで製造されたルイ2世・2グルデン銀貨です。
図案は十字架の紋章と、ヘルメットをかぶって座ったライオンです。
NGC鑑定済みの本物です。 (重量:4.12g、直径:30mm)
今から650年程度昔の銀貨となります。
現存することが珍しいです。コインのカタログなどにもあまり載っていないかと思います。
当時は日本は室町時代で銅銭が主に流通していました。
ヨーロッパでは金貨や銀貨による決済が少しずつ浸透しつつあった時期かと思います。
今と異なり当時の金銀比価(金1に対する銀の価値)は15程度。 今の90前後とは異なり、価値のあるものでした。
ハンマーで金属の板を打って一枚一枚刻印していったものです。
当時の銀貨は周囲が削り取られていて凸凹しているものが多いですが、この銀貨はよく原形をとどめています。
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当時この地域のヨーロッパで思い出すのがヒエロニムス・ボスという画家の書いた守銭奴の死という絵画です。
この絵画に描かれている人物は十字架を握りしめながら生前コインを壺にため込んでいました。
その壺の周りには悪魔がうろつき、欲望への執着をそそのかします。
そしてその上死の床にいる人物の前には死神が背後には天使がいます。
悪魔はコインのたっぷり詰まった袋を下からさしだします。
この袋を握ったら地獄へ堕ちるのでしょう。
天使は天井近くにある小さな窓から差し込むかすかな光のほうを指さします。
天国からの光はなかなか届かないようです。
この絵画の主人公がどちらの道をたどったのかはわかりません。
いずれにせよ500年以上昔の歴史の重みのある銀貨です。
記念品・コレクションなどにぜひいかがでしょうか。