<内容> 伝説の女流グイラ・ブスタボによる、
少女時代の大変貴重なSP録音(小品2曲)。
G.ブスタボはイタリア人の父とチェコ人の母を持つアメリカ出身の女流で、
当時ベルリンを中心としたヨーロッパでは、J.マルツィやG.ヌブーと同等以上の評価を受けていた
幻の名手である。
しかしながら、第二次大戦後は、ドイツに加担したアメリカ人というレッテルを貼られ、
演奏活動すらままならなかった悲劇の天才である。
そして当盤は、そんな彼女の大変貴重な録音で、
当時の彼女がどれほど凄まじい存在であったかが窺い知れる、とても重要なドキュメント!
当盤に聴かれる演奏は、
超絶技巧用の”超”難曲で知られるノヴァーチェク「無窮動」も、
技巧派の男性ヴァイオリニストをも遥かに凌駕する彼女の殺人的なメカニックが冴えわたり、
まるで2人のヴァイオリニストが弾いているようにさえ聴こえる、快刀乱麻の超人的狂演!
一方、アントン・ルビンシテインの小品「露は輝く」に於いては、
今度は打って変わって彼女の内面を垣間見るような、何とも繊細な表現が印象的であるが、
よく聴けば、そのデリカシーのある表現の中にも、内部から沸々と湧き上がる彼女の情熱が、
何とも心に染み入る名演である。
また、彼女のSP録音については、十代の頃が殆どであるが、
どのレコードを聴いても、年齢を感じさせない極めて完成度の高い演奏で、
他の女流を凌駕する圧倒的なものばかりである。
当時ベルリンで喝采を浴びた唯一の女流であったという伝説も、当盤を聴けば至極当然である。
( 彼女の小品は超希少! )
※ 彼女のSP録音については、比較的入手が容易なコンチェルト(パガニーニ、シベリウス)に対して、
ヴァイオリンの小品については、天文学的に入手困難なレコードが数枚存在し、当盤もその代表的な1つ!
<作品>
オットカール・ノヴァーチェク / 「 無窮動 」 op.5-Nr.4
アントン・ルビンシテイン / 「 6つの歌 」 op.72 ~ 第1曲「 露は輝く 」
<レコード番号>
イギリス コロンビア LWX.363
英コロンビアの紺色に銀文字レーベルF重量盤で、10インチ完全オリジナル。
<レコード・コンディション>
NM+
イギリスのコレクターから出た、完全デッド・ストックのため、大変素晴らしいコンディション!
<ジャケット・コンディション>
なし。( 新しい白ジャケットに入れて発送予定 )