
LUXKIT A3600中古をフルレストアしました。出力管はPSVANE KT88新品を使用。初段管は松下6AQ8 NOS(New Old Stock)、ドライバー管は6240G USEDですが状態の良いものを選別して搭載しています。
今回出品のアンプには真空管交換後のバイアス調整が容易に出来るよう改良を加えています。
真空管交換時にボンネットを外す必要はありますが、真空管交換後アンプをひっくり返すことも裏蓋を外すことも無く、出力管の間に設置したテストピンジャックにテスターリードピンを刺してそのそばにあるバイアス調整ボリュームと奥にあるバランスボリュームを回すことで調整できます。そのため球転がしが楽に出来ます。また、これらの調整ボリュームには小型ながら電力容量が0.75Wと大きく貴金属ブラシを採用した信頼性の高い部品を採用しています。
因みにラックスキットのアンプで採用しているALPS製調整ボリュームの電力容量は0.1Wですからその差は歴然で信頼性向上に大きく寄与しています。
アンプは音質の優れたパーツを厳選して組み上げたため、演奏者の息づかいやライブ演奏のバックグラウンドノイズなど細部の再現性も極めて優れたもので、豊かな低音を伴い、マッキントッシュMC275を完全に超えたと自負しています。
特にボーカルの再現性に優れていてあたかも目の前で歌っているように聞こえます。演奏の広がりや奥行き感の再現性にも優れています。
また、ライブ演奏の拍手を聴いてみて下さい。出来の悪いアンプですと刺激的な音になりますがこのアンプではクリアーで柔らかくまるでその場にいるような感覚が得られます。
シャープでクリアなのに柔らかく、既存のラックスアンプのサウンドとは一聴してその違いがわかる製品であると自負しています。
今回、音質的に優れているVishay Daleの金属皮膜抵抗の中でも極めて音の良い抵抗に巡り会い、ドライバー段に搭載したところ前述の特徴にプラスして中音域の表情が極めて豊かになっています。
部品、配線を全て外して解体した後洗浄して新たに組み直しました。その際、ボンネット、シャーシー上面(文字が印刷されている前面及び後面は除く)及び裏蓋は錆を落として再塗装していますのでほぼ新品状態になっています。
入力端子、出力端子、真空管ソケット、ボリューム類を全て新品に交換しています。
組み立てには基本的にウルトラスリムヘッドビスを使用してスマートな外観になるように気をつけています。
また、RCA入力ジャックはモガミネグレックスの極めて工作精度の良い製品を使用しています。スピーカー端子はバナナプラグ対応の製品です。
配線材は高品質のBELDEN銀メッキ銅線テフロン被覆フックアップワイヤーを使用。プリント基板以外は全てからげ配線をして導体同士の接触を強固にして音質向上を図っています。ハンダを通して信号を伝達するような配線を極限まで排除しています。
カップリングコンデンサーは音の良さで定評のあるドイツWIMAの最高峰ポリプロピレンフィルムコンデンサーFKP 1、電極に錫箔を使用した製品で金属蒸着フィルムを使用した製品とは一線を画した音質が得られます。バイパスコンデンサーにはやはりポリプロピレンフィルムコンデンサーMKP 10を使用。
抵抗は音の良いVishay Daleの金属皮膜抵抗をメインに、Daleの巻線抵抗も使用しています。また、プリント基板はオリジナルではシャーシーに直付けですが、当機ではシャーシーから浮かせて取り付けることにより冷却空気の流路を確保して冷却性能の向上を図っています。と同時にプリントパターン面への配線をほぼ排除してスッキリした状態にしています。
ブロックコンデンサーは特に異常はありませんでしたのでオリジナルをそのまま使用しています。
アンプを組み上げてから5日以上ランニングして全く異常が無いことを確認して最終調整しています。残留ノイズは0.2〜0.3mVになっています。
回路はA3600オリジナルを使用していますが、プリアンプ用電源のためのUSソケットが設置されていた箇所に3極のACソケットを設置しています。そのためプリアンプ用の電源供給は出来ませんのでご了承下さい。
メンテナンス用に回路図、出力管交換時の調整方法の図面を同梱します。
電源トランスの空き端子を使用した配線は見苦しい物ですから別途ラグ端子板を制作してそちらにファストリカバリーダイオードで整流回路を配線しています。
なお、文字が印刷されているため部分的な塗装をしたシャーシー前面及び後面には少々の傷等がありますから写真でご確認下さい。また、神経質な方、完璧を求める方は入札をご遠慮下さい。


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