1970年代、本邦初の異端文化総合研究誌として発行された『地球ロマン』です。昨年刊行された、武田崇元、横山茂雄『霊的最前線に立て!』でも改めてその存在が注目されたかと思いますが、今もその内容の充実振りは目を瞠るものがあります。各号の概要だけ記すと
復刊1号「偽史倭人伝」:巻頭に「岩屋梓梁と易断政府」の実在を主張した窪田志一の論稿を配し、竹内文献などの偽書類を特集、資料編では三島敦雄「天孫人種六千年史の研究」、酒井勝軍「太古日本のピラミッド」、木村鷹太郎「ハムレットの日本的材料」、徳政金吾「埃及と古代日本」他の原典を抄録。
復刊2号「天空人嗜好」:空飛ぶ円盤を嗜好する人物と運動を取り上げ、巻頭に竹内健「星神香香背男考」(近年、ムーブックスで「天津甕星」を書いた方がおりますが、元ネタはこの論稿です。香香背男=天津甕星)、後にラエリアン・ムーブメントでも知られる高坂和導の寄稿や、荒俣宏が覆面で登場した座談会他。しかし何と言ってもこの号の価値は宇宙友好協会(CBA)の内部文書や機関誌から構成した運動史の資料編かと思います。
復刊3号「我輩は天皇也」:熊沢天皇こと熊沢寛道氏のご長男、熊沢尊信氏や、三浦天皇こと三浦芳聖の論稿を巻頭に、「天皇パチンコ事件」や、後に映画「ゆきゆきて、神軍」で知られる奥崎謙三、竹中労の寄稿を収録。資料編では熊沢天皇による天皇裕仁(昭和天皇)不適格訴訟の記録などを掲載。
復刊4号「秘教外伝」:西洋のオカルティズムを取り上げ、H・P・ブラヴァツキー夫人、シュタイナーなどを特集。
復刊5号「神字学大全」:神代文字、言霊学を特集し、巻頭には竹内健「阿伎留神社神字歌考」、吾郷清彦による神代文字論考、大石凝真素美の高弟、水野満年の遺児・筧尚子の回想などの他、座談会では、竹内健師、筑糸正嗣先生が出席。筑糸先生とは、金井南龍氏の神理研究会にも出席していた当時の中央大学文学部教授、室井庸一先生で、前述の『霊的最前線に立て!』でも、武田先生に全共闘の学生が三上卓の歌を歌っていたのを見たとして連絡して来たと言うエピソードで登場しております。資料編には大石凝真素美、水谷清「三種の神器」、酒井勝軍「神字考」などの他、青井貝次郎「漢字一元論稿抄録」など稀少資料を取り上げております。
復刊6号「綺想科学鑑」:永久機関など、オカルティックな疑似科学を取り上げております。資料編では、「カタカムナ」文献で知られる楢崎皐月の初期論考や、ウィルヘルム・ライヒのオルゴンエネルギーなどを取り上げ、巻末には竹内健「アラハバキ巡脚行」を一部収録しております。
一部に褪色、小口の汚れ、表紙スレがあります。また5号に3頁程、本文に赤鉛筆により丸を付けた箇所がありますが、全冊揃いは貴重です。
分売はしません。 状態は画像をご覧下さい。扱っているのは、基本的に古本ですので、末尾の遊び紙に小さな古本屋の値札や、剥がし跡がついている場合がありますが、こちらは記載致しません。それ以外の状態表記とご理解ください。 ※※※のシステム変更により、受取連絡を迅速に頂ける方、また「評価」までご対応頂ける方でお願い致します。お送りしても何らご連絡のない方、説明文を読まずに評価までご対応頂けない方につきましては一切入札をお断りします。
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