【 27年熟成の希少価値 】
1855年のパリ万博でのテイスティングでは、五大シャトーの中で
『唯一20点満点を与えられた』
正にボルドーワインの頂点に君臨する「女王」シャトー・マルゴー。
長い瓶熟成を経て華やぐワインは華麗で繊細
美しい余韻をもち「宝石箱」にも例えられます。
パヴィヨン・ルージュを形容すると「気品」という言葉なくしては語れません。
高いポテンシャルを秘め、長熟を遂げたその味わいは
マルゴーの真髄といえるエレガンスを見事に体現します。
そのエレガンスとフィネスはまさに女王。
ただ美味しいを通り越して、もはや愛おしい存在です。
五大シャトーは、その品質に見合ったワインだけが厳しく選別され、生産量の限られた偉大な「グラン・ヴァン」を生み出します。
シャトー・マルゴーになる手前の若木の葡萄からできるワインなどを、このパヴィヨン・ルージュとしてリリース。
厳しい選別の末に残された特別なワイン故、このパヴィヨン・ルージュ自体のクオリティもすこぶる高く
偉大である事は言うまでもありません。
「グラン・ヴァン」シャトー・マルゴーを未だ飲んだことが無いという人が
手初めに飲むワインとしても大変オススメ
女王マルゴーの真髄に引きこまれていく魅惑的な1本です。
ロバート・パーカーも
『1980年代以降は、連続して100点満点に近いワインを生み出している。
(中略)
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴーは消費者の注目を引くに値する』
と大絶賛します。
グラン・ヴァンのマルゴーが新樽率100%であるのに対して
パヴィヨン・ルージュは新樽率を50%に抑えて樽熟成期間を短く仕上げます。
またメルロの比率が僅かに高く、果実味による柔らかなスタイルを実現します。
1998年はマルゴーの当たり年。
カベルネ・ソーヴィニヨンは十二分にタンニンが成熟。アルコール度の高い長期保存向きのグレート・ヴィンテージ・ワインに育ちました。
シャトー・マルゴーの1998はこの年の『ベストワイン』に見事選出をされておりますが
現在18万円前後で流通をしますので
それを見越してもこのパヴィヨン・ルージュは大変お値打ちではないでしょうか?
熟成は27年。
すでに飲み頃を迎えたパヴィヨン・ルージュで
これほどクオリティが保たれたモノを探し当てるのも難しい時代になりました。
次回目に出来る機会はもう訪れないかもしれません。