イタリアはヴェニス出身、６０年代後半には結成され、当初のビートサイケ調の音楽性から７０年代にはプログレッシブロックへとシフトしていったイタリアンプログレ最初期のグループの一つで、ＰＦＭ、バンコなどと同じく現在でも現役続行中のプログレッシブロックバンド、レオルメの２００１年発となる通算１９作目。因みにこのジャケットはご存知ポールホワイトヘッドという事でやる気満々の本気モード全開。編成は最初期からのオリジナルメンバーで全ての楽曲を手掛けるアルドタグリアピエトラ（ギター、ヴォーカル、ベース、シタール）を中心にもう一人のオリジナルメンバー、ミチデイロッシ（ドラムス）、９０年代再編オルメ復活への裏の立役者だったミケーレボン（キーボード）の３人編成。さらにゲスト演奏者的な参加となった無名のアンドレアバッサート（ピアノ、キーボード、ヴァイオリン、ヴォーカル）を加えていてこの方も実は演奏面ではかなりの貢献度で見逃せない部分に。内容は７０年代のあの朴訥で詩的なイメージだったはずのレオルメのイメージで接するとドギモを抜かれるような壮大なシンフォニックロックが眼前にドバ～っと広がっていくあたりで唖然とすること請け合い。特にこの形式の音楽性の鍵となるキーボード類の演奏センスは全盛期トニーバンクスとリックウェイクマンの２人がツインキーボードで演奏しているような絵に描いた餅状態のシンフォニックロック感で、さらにここがレオルメの肝と言っても良い落とし技でのアクースティックギターにタグリアピエトラの朴訥な歌声が流れたあたりで最初期からの好き物も俄然、盛り上がるといった次第。まさか２０００年代も過ぎてレオルメがこんなアルバムを投下するとは大方の予想外だったかもしれない四部構成４２分のトータルコンセプト超大作にしてド傑作。LE ORME-elementi(crisler)

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