
Nikon 8×42 HG DCF|フィールドフラットナー内蔵光学系|名機HGシリーズ】
Nikonのハイグレード双眼鏡「HG DCF 8×42」です。
フィールドフラットナー内蔵光学系により、中心から周辺まで像の流れが少なく、視野全体を気持ちよく使える完成度の高いモデルです。微妙にカーブした筐体デザインはグリップしやすくグリップ位置の前後バランスも絶妙で手ブレせずにしっかりホールドできます。やや無骨なデザインでは有りますが、デザインより実用重視の形状で個人的には好感を持ってます。
HGとHGLシリーズは解像感、コントラスト、歪曲補正、周辺像の安定性のバランスが非常に良く、発売から20年以上を経た現在でも、現行のハイエンド機と比較対象として語れるだけの実力を持っています。
手元のLeica Ultravid 8×42 HD-Plusと比べると、Ultravidは色の厚みや立体感、ドラマチックな描写に魅力があり、HG DCFはよりフラットで整った視界、視野全体を均一に使える設計の完成度に強みがあります。
実視界はUltravidよりわずかに狭いものの、実際にシャープに使える良像範囲はHG DCFの方が広く感じられます。
HGシリーズとHG Lシリーズの違い
本出品物はHGシリーズですが、マイナーチェンジ版であるHG-Lシリーズとの違いを詳しくまとめて置きます。
HGシリーズとマイナーチェンジ版であるHG Lシリーズは、光学系は同一で、アルミ合金ボディからマグネシウム合金ボディになり軽量化されたのが大きな違いです。双方の見え方はほとんど同一ですが、コーティングの設計の違いにより、HGとHG Lをサイドバイサイドて見比べると、HG-Lの方がホワイトバランスがやや青い事が分かります。どちらが良いとも言えませんが。まぁ好みの問題と言えるかも知れません。
さらに外装のゴムも手触りが違います。HGはサラッとした質感。HG Lは少し手に吸い着く質感です。個人的にはHGの方の手触りの方が好きですが、特に最近の高級機はHG Lのような手触りのゴム素材の方が多いですね。
■ Monarch HGと迷っている方へ
Monarch HGは軽量・広視界・近接性能に優れた、非常に完成度の高い現代的双眼鏡です。
一方で、海外サイトの有名レビューサイトでの8×42レビュー同士を参考にすると、HG (L)8×42 DCFはMonarch HG 8×42に対して、透過率、色収差の少なさ、周辺ボケの少なさ、白色再現、射出瞳の真円度といった項目で上回っており、前世代HG 8×42 DCFの光学系の優秀さは、今でも卓越したものがある事が窺い知れます。驚くのはこのシリーズの順位が設計から20年以上、製造中止から10年以上経つにも関わらず全体で10位前後にいる事で、Nikonの光学設計優秀さを物語っています。
・Monarch HG
→ 軽快で現代的、広視界で扱いやすい、作りはやや華奢に思えます。HG DCFの廉価版という趣です。
・HG DCF
→ より重厚で、視野の整い方と光学的な落ち着きに優れる当時のNikonのフラッグシップで、HGシリーズの後継機は、現在販売中のEDGシリーズという理解が正しいです。
という違いです。
軽さや携帯性、実視界の広さを最優先するならMonarch HG、一方で「視野全体の良像範囲」「像の整い方」「往年のハイエンドらしい密度感と解像感」「高級な質感」「頑丈さ」を重視するなら、HG DCFは、十分に選ぶ理由のある一台だと思います。
弱点を挙げるとすれば、現行の8×42クラスと比較するとやや重量がある点です。
ただ、そのぶん剛性感が高く、しっかり構えたときの安定感やブレにくさにつながっています。
コンディション(商品の状態)
コンディションは、非常に良好です。外装ラバーは、古い双眼鏡にありがちなゴムの硬化、加水分解によるベト付きや粉吹きは一切見られません。
使用しない際は基本的に防湿庫で保管していたため、光学系にカビや傷や曇りはなく、レンズコーティングのダメージも見受けられません。
全体として使用感は非常に少なく、外観・光学ともとても綺麗です。出品にあたり、可動部分のグリースアップ、光軸チェックも専門業者で行いました(光軸異常なし)
極端な表現かもしれませんが、「箱から出して10回使用した程度」と感じていただけるレベルのコンディションです。
付属品、オリジナル双眼鏡ソフトケース(使用感あり)、ストラップ(使用感あり)、接眼キャップ、対物キャップ(HG(L)シリーズ特有の外れやすくて頭にくるキャップです。苦笑)
数ヶ月前にLeica Ultravid 8×42 HD-Plusを入手し、倍率・口径が重複するため整理対象としました。
HGシリーズは引き続きコレクションとして保有しており、今回は倍率が被らないNikon 10×42 HG DCFを残すことにしたため、本機を放出いたします。
派手さよりも、実際に使いやすい視界と光学系の完成度を重視した名機です。
必要な方にお譲りできれば幸いです。
(2026年 4月 16日 13時 15分 追加)(追記)
1時間以上かけて、今回嫁に出すHGと新しく手元に来たLeicaの最新機種Ultravid HD plusを様々な条件で見比べましたが、個性の差は有りますが、どちらが優れていると(項目により優劣が逆転する)言えないほど2台とも良くできた双眼鏡で、正直言って嫁に出すのが惜しいというのが正直な感想です。
見え味で選ぶとしたら、ほんと優劣付け難いというのが本当のところですね。