質屋鑑定済み！！

横浜元町の質屋 PAWN SHOP ENISHIからの出品です！

※必ず入札前に最後までお読み下さい！！









【商品説明】

副題：
第二次世界大戦中にドイツ海軍（国防軍）の潜水艦「U-Boat」内で実際に使用されていた懐中時計、完全動作品。当時のA.ランゲ&ゾーネ懐中時計生産工場であり、現在はドイツ・グラスヒュッテ時計博物館の鑑定証明書および1945年納品時のアーカイブ付属。

紹介：
この時計は当時A.ランゲ&ゾーネの生産工場であり、現在はドイツ・グラスヒュッテ時計博物館の館長による署名が入った証明書付きの、完全な鑑定済みの時計です。当店で出品される前に、2019年にドイツにある時計の聖地と評される、グラスヒュッテにあるビンテージ懐中時計専門ショップにより整備および調整済。2021年８月にポーランドのカトヴィツェ（当時はドイツ領でした）の時計専門店にて、出品に向け再度調整を致しました。クロノグラフ、パワーリザーブ含むムーブメント確認クリア済み。全て当時のオリジナルパーツで構成され、時計としての機能も問題なく動作する、歴史的価値のある逸品です。

証明書の内容：
手巻式 懐中時計 / シルバー 900、生産工場 ALS / キャリパー Cal. 48 / A.ランゲ&ゾーネ ムーブメント / シリアル&ケース No：204732 / 生産者：A.ランゲ&ゾーネ, グラスヒュッテ / 製造年月日：1943年2月11日 / 売却日：1945年1月31日 / 発注および購入元：ドイツ海軍（国防軍所属）/ 販売元：ハンブルク・ドイツ・ゼーヴァルテ、ツヴァイクシュテレ・ゲスントブルンネン / 売却価格：237,000 ドイチェマルク

"Deutsches Uhrenmuseum Glashutte Certificate"
ドイツ・グラスヒュッテ時計博物館の鑑定証明書：１枚
1945年納品時の文書、アーカイブ登録のコピー：２枚

時計の詳細：
ムーブメント：直径48mm、シルバーケース 純度 900、ケース形状：ユルゲンス、ALSブランド、16石、ニッケル鋼製テンプ、上下運動（ギアリザーブ表示）35時間パワーリザーブ、シルバー文字盤、アラビア数字、スチール製帯電ポインター、プレキシグラス。1944年4月20日に製造段階３レイヤーテスト合格済。

時計にまつわる歴史的背景：
「第二次世界大戦の初め、Bウォッチ（手巻き式懐中時計、Beobachtungsuhrの略）の需要が高まり、ランゲ＆ゾーネが生産に追いつかなくなった時に、ドイツ国内の精密な仕事で知られるいくつかの民間企業がドイツ海軍からの要望により『cal.48（キャリパー48）』を再構築および生産することを余儀なくされました。これらの会社にはハンブルクのヴェンペ、ミュンヘンとベルリンのフーバー、ベルリンのアルピナとフェルシング、シュトゥットガルトのシエロン、ウィーンのメタラーゴ、ゲラのプレルなどが挙げられます。1940年10月、A.ランゲ＆ゾーネは20万個のムーブメントを使ってBウォッチの量産を開始しました。

このムーブメント『キャリパー48』は、1944年2月20日にドイツ北部の街キールのハウォルドベルク株式会社
（Howaldtswerke AG）がドイツ海軍（Kriegsmarinewerft）から直接発注されたものです。ムーブメントのデザインとケースは、生産開始が予定されていたキャリバー48のBウォッチを構成する完全なパーツをもとに生産されたものです。しかし、戦争末期の1945年初頭には戦時経済低下のため、特にシルバーケースの懐中時計は様々な素材で代用する必要がありました。生産開始時から使用されていた特殊レバー付きの標準脱進機も、1945年５月のドイツ帝国敗戦時にはすべてのムーブメントに使用されなくなりました。それまでの製造期間中、製造ラインにおいても国防軍の取引先から実に様々な会社に委託されました。

『キャリバー48』は、A.ランゲ＆ゾーネ社が1937年から1940年にかけて軍の発注を受けて開発したものです。1920年代にすでに開発されていたキャリバー『Oliw 90』がベースとなっていますが、その平面性からレギュレーション上の問題が発生し、その後のシリーズ生産には適用される事はありませんでした。24時間以内に最大1秒の誤差という正確性を満たすために、ムーブメントは大型化および再設計され、パワーリザーブ表示がクロノグラフ式として搭載されました。パワーリザーブ表示のためのディファレンシャルギアは、上皿と下皿の間、主ゼンマイの香箱の隣に配置されています。キャリパー48に使用されている、ブレゲ社製造のひげゼンマイのエンドカーブをテンプコックに取り付けるために、1920年にドイツのA.ランゲ＆ゾーネ社で『DRGM No.748971』として登録され、スイスでは『No.90340』として特許を取得している、スタッドアタッチメント式のひげゼンマイが使用されました。テンプコックに設けられた切りこみと三角形のスタッドにより、ひげゼンマイの稼働を妨げる要因になるラグを使わず、エンドカーブを固定することが可能となりました。海軍と空軍の担当部署は、下請け業者が組み立てる予定のストックを、必要に応じ個々の部品から成る完成品まで、様々な段階でランゲ＆ゾーネが単独で供給することを要求しました。現在のところ、上記でリストされた民間の会社は1941年から1945年の間に、軍当局からBウォッチの追加組立作業を任されていたと考えられています。なぜならオリジナルの製造元であるドイツのグラスヒュッテでは、これらの時計を完成させる可能性が限限定されていたために、そういった必要が生じたためと考えられています。キャリバー48のBウォッチとBクロノメーターの生産は、終戦後すぐにグラスヒュッテで再開されました。そしてきたる1968年、グラスヒュッテ・ウオレンベトラー社でのBウォッチの製造は終焉を迎えました。」

潜水艦「U-Boat」およびこの時計について：
ドイツ海軍の潜水艦「U-Boat」（ドイツ語表記：U-Boot）は、第二次世界大戦時時において総合計1,162隻が建造されました。しかし終戦時には、ドイツ国防軍のなかでも最も高い死傷率である73%（849隻の損失）のため、283隻未満しか帰独することができませんでした。艦内で使用されていた懐中時計は、戦争末期の過酷な状況の中で使用されていたため良い状態で見つかることは本当に稀であると言えます。今回当店で入手したこの時計につきましては、第二次大戦終戦の年である1945年１月31日にドイツ海軍が発注したものであり、まさに終焉のタイミングで現場に配備された代物になります。開戦初期は圧倒的な撃破数を誇り、最も恐れられる存在であったU-Boatですが、終戦間近になると連合国側の展開した対潜水艦部隊の活躍より、戦力がほぼ無効化してしまいました。終戦の年にU-Boatで実際使われていたこの時計、乗組員達はいったいどのような心情でこの時計を使用していたのだろうなどと思いを馳せてしまう、歴史背景がそこにはあります。そして1945年５月５日、ドイツ帝国は公式の場で降伏文書に調印しました。またドイツ海軍の発注の履歴からの推測ですが、おそらくはU-Boat最後の型であるU-XXVIIB ゼーフントに搭載されていた可能性が極めて高いとのことです。終戦後に海軍所属の何物かの手により、ドイツ帝国の本拠地であったベルリンに渡ったと思われます。

参考WEB：

ドイツ グラスヒュッテ時計博物館 公式WEB（当時のA.ランゲ＆ゾーネ懐中時計生産元）ドイツ語・英語：
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[状態]
・全体的にキズ有
・1時と2時の間のガラス内部キズ有
・裏蓋開け口キズ有

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