学名:Corydalus cornutus

英名: eastern dobsonfly

トウブドブソンフライ（Corydalus cornutus）は、キバエ科に属する大型昆虫です。幼虫はヘルグラマイト（hellgrammite）と呼ばれ、生息する河川では無脊椎動物の中でも上位の捕食者であり、釣り人の餌として利用されています。

分布
トウブドブソンフライは北米東部の大部分に生息しています。通常、流れの速い、汚染されていない河川の近くで見られ、そこで幼虫は成長します。
一般名
「ドブソンフライ」という語の由来は不明です。ジョン・ヘンリー・コムストックは1897年に著した『昆虫生活』の中で、この種を指してこの語を使用しましたが、その由来については説明していません。また、釣り人が餌として用いる水生幼虫を「ヘルグラマイト」と呼ぶことにも言及していますが、この語の由来も不明です。これらの一般名は、本種を含む他のエンゴシキヘビ科魚類にも現在でも広く用いられていますが、基本的に分かっていることは、記録に残る最古の使用例はアメリカ合衆国南部アパラチア地方（ケンタッキー州、テネシー州、バージニア州、ウェストバージニア州）に由来すると思われるということです。この地域には、「ヘルガマイト」、「ホジャック」、「ゴーデビル」、「グランパス」（または「クランプス」）といった古風な地域名や異形が存在しましたが、いずれも明確な出典や語源は不明です。後者の「グランパス」という名称は、同じ地域で、同じ生息地に生息する大型の水生サンショウウオであるヘルベンダーに使用されていました。
説明
卵は灰色の円筒形で、長さ約1.4ミリメートル、幅約0.5ミリメートルです。約1,000個の卵が3層に重なって産み付けられます。卵塊は透明な液体で保護されており、この液体は乾燥すると白く、メスが腹部の先端で塗布します。卵塊は鳥の糞に似ていると言われています。

Corydalus cornutus の幼虫、博物館標本
幼虫は体長最大90mmに達し、淡褐色で、小さな暗褐色の小棘に覆われています。胸部には3対の脚があり、各節は丈夫で暗色の背板で覆われています。腹部の最初の8節には側面触覚糸があり、最初の7節には房状の気管鰓があります。幼虫には気門もあり、水中だけでなく陸上でも呼吸できます。腹部の先端には2本の脚があり、それぞれに背側の糸と一対の先端鉤があり、幼虫はこれによって流れの速い水中に定着することができます。大顎は硬結し、力強いです。
蛹はオレンジ色で、腹部の上部に暗色の斑点があり、微細な剛毛で覆われています。発達中の肢、翅、触角は蛹の被毛の外側に突出しています。
写真
トウブドブソンフライ（Corydalus cornutus）の雌
成虫のドブソンフライは体長最大140ミリメートル、翼開長最大約130ミリメートルに達する大型の昆虫です。雌は幼虫と同程度の大きさの短く力強い大顎を持ち、雄の大顎は鎌状で最大40ミリメートルの長さで、体長の半分ほどである。触角は長く節があり、灰色がかった半透明で多数の脈が走る翅には、しばしば白い斑点が見られる。休眠時は、翅は昆虫の背中に平らに折り畳まれ、腹部を超えて伸びている。

ライフサイクル

幼虫
ドブソンフライの卵は通常、水辺近くの岩や張り出した葉の上に産み付けられ、1～2週間後に夜間に孵化する。孵化したばかりの幼虫は、川底の石だらけの流れの速い部分まで落下または這って移動する。彼らはヘルグラマイトと呼ばれ、石の下に隠れ、軟体動物の無脊椎動物を捕らえて食べる。ヘルグラマイトはゆっくりと成長し、10～12回脱皮して体長は最大90ミリメートルに達する。大型のヘルグラマイトは発達した顎を持つ恐ろしい捕食動物である。1～3年後、蛹になる準備が整うと、水から出て、岩、丸太、落ち葉の下などに適した場所を探して最大15メートル移動する。ヘルグラマイトは数日以内に大量に出現することがある。それぞれが湿った土に穴を掘り、小さく滑らかな壁の部屋を作り、数日間の蛹化前期を経て脱皮して蛹になる。地域によっては成虫が7～14日で出現するが 、他の地域では蛹のまま越冬する。出現すると、地表まで掘り進む。成虫になると餌を食べないと考えられているが、小川近くの密生した植物の中で過ごす。最も活動的なのは夜間で、光に引き寄せられる。彼らは交尾して卵を産みますが、通常は1週間以内に死んでしまいます。

ペルー産の画像個体を配送します。
開翅長150mm程です。
小さい個体が多いですがこの個体は顎がデカくて、比較的左右対称なので立派だと思います。