
このサイズのバティックが、今回久しぶりに出てきました。小さくてもかかる手間は同じで割に合わないため、残念ながら今ではほとんど作られなくなったサイズです。飾って楽しめる布で、なかなか夢のある文様ではないでしょうか。こちらはアンティークではありませんが、最近の新しい布でもなく入手してから約35年経っており、今のバティックとは、仕事や色合いが全然違います。小さな布面に、ろうけつ技術が凝縮されている美しい布だと思います。
これは、インドネシア ジャワ島 チレボンで作られ、スマトラ向けに輸出されたバティックで、用途は女性用肩掛け(スレンダン)でした。この布は、昔、スマトラ島 パレンバンで入手しました。大きさは、約173cm×50㎝で、1990年前後の古布です。型(チャップ)と手描きによる真面目な工程で作られており、プリントで大量生産された安価なバティックではありません。生地は真っ白ではなく、やや黄色味がかった色合いですが、8枚目画像は、実際の色より黄色く写っています。
最近作られたバティックは、化学染料が一層、けばけばしい色合いになってしまいました。また、プリントで大量生産されるため文様が均一単調で、くっきりと判で押したように味わいの無いものです。しかし、この布は、まだ時間をかけて丁寧な仕事をしていた頃のもので、美しいと感じます。
古布ですので、傷や汚れありとしましたが、目に付く傷みや補修が無く、大変良い状態です。白い部分全体にシミのようなもの(6枚目画像緑矢印)が見られますが、これは制作時に白い部分が染まらないようにロウで伏せた跡で、後から付いた汚れやシミではありません。プリントで大量生産されたバティックは、このような跡が付きませんので、手づくりの証でもあります。ただ、新しい布ではありませんので、古布であることをご理解の上、ご入札をお願いします。
好きで、昔現地で出会うたび、集めてきましたが、こういう布にこそ、作り手の創造性が大いに発揮されていたのではないでしょうか。飾りやすいサイズで、8枚目画像のように掛けて飾ると映える布です。
古い蒐集品の整理のための出品で、大変リーズナブルかと思います。お好きな方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。
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