SONY ソニー スカイセンサー ICF-5800 FM,AM,SW 5バンドラジオ ワイドFM対応調整 電源表示付 AC/DCアダプター付 動作確認品 13-12です。
(ラジオICF-5800について)
1973年昭和48年発売の古い製品一般家庭用の高機能ラジオとしてコストパフォーマンスに優れ、絶大な人気の国民的なラジオだったそ
うです。発売当時の価格は20800円です。この価格にしては完成度が高く当時日本国内で最も売れたBLCラジオ受信機です。
短波帯の受信周波数の上限を28Mhzまでカバーした5バンド設計です。
中央の同調ダイヤルはSLOW/FASTの2段階式です。
寸法は横幅20.1cm高さ約21.9cm奥行約7.7cm、重量約2kgです。
(修理の内容)
入手時に不具合がいくつか有りましたので次の通り修理しました。いずれも他の5800からの取り外し部品を使用しました。
①周波数表示ダイヤル系のメカ動作部分(回転途中でのガタ有りの動作不良) をバリコンも含めて交換。
②内部電源スイッチ小基内の断線不良発見修理。
③TUNEメーター不良のため交換。
④タイマー本体不良のため整備済み品と交換。
⑤ロッドアンテナ素子部なかったため取付。
⑥本体正面 SONY ロゴ取付。
⑦側面イヤホンBOXカバー無かったため交換。
(整備、クリーニングの内容)
①内部開放分解し全てのスイッチ、可変抵抗器はエアーブロアー、接点復活剤等にて整備しました。
②電気基板は回路上の半田のカスや古い接着剤などをアルコールにて除去しました。
③外形ケース、ツマミ類は中性洗剤にて水洗いしました。
④その他綿ごみ等の徹底したクリーニングを内部及び外部ともにしました。スピーカー内部のゴミも撤去しました。
⑤アンテナ装置の内部をクリーニング、注油しました.。
(改造の内容)
①電源表示灯を黄色LEDにてスピーカー上部に追加しました。(写真4)
②TUNEメーター及びダイヤル表示面の照明用電球を白熱球から拡散カバー付き青色LEDに取替えました。(写真6)
(どちらとも動作中は約15mA(0.015A)流しています。)
(各スイッチ類ほかの点検、動作確認の内容)
①基板上の電解コンデンサーの液漏れなどは、目視ですが、有りませんでした。
②FMでのAFCのON/OFF 及びAM SENS DX/LOCALの切替は良好に動作しました。
③AM,SWでのBFOの動作は良好でした。
④ボリュウム/TONEの3個の可変抵抗器にガリ音は有りません。
⑤TUNEメーターの振れも5バンドともに良好でした。
⑥照明スイッチの動作も良好でした。
⑦タイマーの動作時間は60分の設定で52分でした。(ゼンマイ式のため誤差が大きく有りました。)
⑧交換した周波数ダイヤルの動きはFAST/SLOWとも軽くスムーズに動きました。
⑨左側面の3.5mmイヤホン出力も確認しOKでした。
⑩アンテナは8素子全長は78cmです。良好にホップアップしています。曲がりは有りません。(写真7)
(FM/AM/SW受信動作確認に内容)
受信周波数を標準信号発生器及び周波数カウンターにて動作を確認しました。
①FM受信部
FM受信はダイヤルフィルム表示は76Mhzから90Mhzですが、ワイドFM対応調整のため、表示値とは少しずつ
調整後の最低受信周波数は76.1MHZMから受信でき、最高受信周波数は94.6Mhzです。
フィルム表示値と実際の受信周波数とのずれは以下の通りです。
表示76.0 で 77.0Mhzを受信(プラス1.0Mhzのずれ)
78.0 で 79.3 ( 1.3 )
80.0 で 81.3 ( 1.3 )
82.0 で 83.5 ( 1.5 )
84.0 で 85.5 ( 1.5 )
86.0 で 87.5 ( 1.5 )
88.0 で 89.5 ( 1.5 )
90.0 で 92.0 ( 2.0 )
以上の通りフィルム表示値より1.0~2.0Mhz高く受信します。(写真5参照)
②AM受信部
530Khzから1600Khzまで受信表示周波数より全域で10Khzほど高く受信しました。
③SW1受信部
4Mhzから10Mhzまで受信表示周波数通より全域で0.1Mhzほど高く受信しました。
④SW2受信部
11Mhzから18Mhzまで受信表示周波数通り受信しましま。
⑤SW3受信部
18Mhzから28Mhzまで受信表示周波数より全域で0.1Mhzほど高く受信しました。
(不具合点)
①アンテナの先端2素子が無く(標準より22cm短い)先端を加工しています。(写真8)
②乾電池カバーが有りません。(写真10)
(付属のAC/DCアダプターについて)
SONY製のAC-64NA型6V400mA出力です。このラジオの標準品ではありませんが、長時間の動作確認で問題ありませんでした。
(外観の状態)
キャビネットのひび割れは有りません。この時代のものとしては比較的に良い状態です。写真では分かりにくいのですが本体には若干の
傷や経年汚れが有ります。
(その他特徴など)
周波数調整ダイヤルはTUNING SPEEDをFASTとSLOWに切り替えることで素早くそして正確に調整すること出来ます。SLOWはFASTの
1/5のス ピードで動きます。
本機のスピーカーの口径は10cmです。最大出力4Wの迫力あるサウンドを楽しめます。
単2電池4個での動作も良好でした。カバーは有りませんが電池の落ちる事は有りませんでした。停電などに備え準備しておいてください。
(参考情報)
当地はFM送信局から距離が有ります。FM受信についてはケーブルテレビ回線から部屋内にアンテナケーブルを張り受信テストを行 っ
て います。 現在5波(FM放送局は79.5と84.5の2波、FM補完局は80.8、82.0、85.0の3波)を受信し、長時間の受信動作確認を行いました。
総務省などからの去年の情報ですがAM番組をFMで同時放送するFM補完放送(ワイドFM)を手掛けるラジオ局は、NHKを除き全国47社
のうち現在44に上っていて、来年秋をめどにAM波停止の実験の具体案が示されている様です。
いずれにしても2028年頃には民放のAM波はなくなるかもしれません。
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