池坊専永 総編纂
講談社
27×38×5cm
昭和51年 2刷
定価 35,000円
カラー・モノクロ
382ページ
布張函入・大型豪華本
※絶版
日本のいけばなの根源、池坊の歴史、歴代家元それぞれの作品画、花論花風作風解説、花伝書、秘伝書や墨蹟の釈文・現代語訳による解説などを網羅し、惜しみなく公開した、大判・大ボリュームの豪華本。
大変貴重な池坊歴代の家元自らが残してきた、作品画を時代別に多数収録。
真・行・草の構図などの構図、使用花材、どのような場面で生けたかの記録など、切り花、生花を取り扱う上でも、日本の文化を代表する、正統ないけばなに関する非常に有用な情報資料が最高峰のレベルで満載されており、
愛好家・プロ必携の豪華愛蔵版の大型本です。
胡銅、唐銅、黒銅の花器をはじめとする池坊家愛蔵名品の花器も多数収録。
(図版解説は、寸法、箱書き、箱ふた裏の銘文、花押、伝書における記録、部分拡大写真、銘、印刻などの写真・図あり)
<主な目次>
池坊の歴代
池坊歴代家元とその時代背景について
専順花伝書
巻頭口絵
『専順花伝書』 立花瓶(丸龍耳付華瓶) ほか
●池坊歴代花帥花鑑
花王以来の花伝書
花王以来の花伝書相伝の次第
葉嫌枝之事
専慶
専慶挿花の記録
始祖専慶
図版解説
●池坊家愛蔵名品
<花器 図版解説は、寸法、箱書き、箱ふた裏の銘文、花押、伝書における記録、部分拡大写真、銘、印刻などの写真・図あり>
名器にいける 作品 四十五代池坊専永
花器 立花の花瓶
花器 生花の花器
花器(図版解説)
花器 立花の花瓶
銘 御玄猪 薄端形 三つ足 宣徳銅
銘 松風 月形水盤 銅
青銅月花生 満月形 釣用
銘 南極 二重切り根節 竹
立花瓶 薄端形 月形耳遊鐶付き 黒銅
立花瓶 耳口華瓶 銘 熨斗耳 耳口形 銅 金屋五三郎作
立花瓶 薄端形 象耳付き 黒銅
立花瓶 広口形 胡銅
立花瓶 龍耳付き 銅
立花瓶 青磁菱形 獅子耳花生 菱口形 獅子耳付き 青磁
花器 生花の花器
花器 青磁魚耳花瓶 中口形 鯉耳付き 青磁
銘・御玄猪 薄端形 青磁
花器 銘 四海波 鼓形 丸耳遊鐶付き 銅
花器 合瓶 銘 八節 蓬莱 薄端形 吉祥紋 九葉足 吉祥紋 赤銅
花器 砂鉢形 雷紋貌耳付き 青銅 越後守作
花器 雪月花 銘 松風 月形水盤 雪意匠釣り手付き 釣、置き両用 銅
立花瓶 竹節紋 丸龍耳付き 銅
立花瓶 鳳凰耳付き 村紫銅
立花瓶 龍耳付き 銅
立花瓶 釣香炉形 銅
立花瓶 薄端形 月形遊鐶付き 銅
立花瓶 鼓形 丸耳付き 唐銅
立花瓶 銘 不老門 菱口形 蜥蜴耳付き 銅
立花瓶 藤花耳付き 銅
立花瓶 蟹耳付き 銅
ほか
花器 銘 六玉川 薄端形 三つ足 唐銅
花器 銘 一文字 薄端高坏形 銅
花器 薄端形 三つ足 宣徳銅
花器 薄端形 三つ足 唐銅 伊賀守作
花器 対瓶 銘 逢壺 壺形 銅
花器 細口形 獣耳付き 銅
花器 砧形 銅
花器 壺形 籠編み目紋 弦耳付き 銅
花器 壺形 縄掛け紋 丸耳遊鐶付き 銅
花器 壺形 花弁紋 銅
花器 爵形 商三 青銅
花器 銘 紫雲 朝顔形 藤花耳付き 銅
花器 銘 十三夜 月形 磁
砂鉢形 瓢紋 瓢耳付き 銅
花器 水盤形 双鯉紋 胡銅
ほか
道具(図版解説)
墨蹟
●池坊花伝秘書 伝書釈文 岡田幸三
花伝書
花伝書(専応花伝書)
座敷荘厳之図
花伝書(華道伝書)
小巻物
廿四ヶ条巻物
生花巻(生花の次第)
十九ヶ条
廻生巻
定式巻
草木集
生花七種
生花桜・生花紅葉
松竹梅伝書
秘伝書
花王以来の花伝書
深秘聞書五拾ヶ条口伝
立花秘伝書
池坊花伝集
池坊立花百ヶ条註入
九段割
口伝書
七道具長短之図
別伝七ヶ条
瓶花示道集
習物十ヶ条
草木集秘伝
生花株要記
伝書覚
●池坊華道年表
●全国池坊物故門弟譜
他 歴代家元の記録、秘伝文、花論、略伝、立花等多数収録
【池坊】
日本の華道家元。いけばなの根源。“流”は付かない。最古かつ最大の会員数を誇る。紫雲山頂法寺(京都市中京区、通称六角堂)の住職が家元を兼ねる。池坊の名称は、聖徳太子が沐浴した池に由来している。
池坊の僧は、頂法寺(六角堂)の執行として六角堂の本尊如意輪観音に花を供えることとなっていた。池坊といけばなの関連についての文献上の初見は寛正3年(1462年)である。東福寺の僧雲泉太極の日記『碧山日録』の同年2月25日条に、池坊専慶が草花数十枝を金瓶に挿し、京都の好事家の評判を呼んだとある。天文11年(1542年)には、専応が花伝書「池坊専応口伝」を著して立花の理論と技術を体系化した。専応の後、専栄、専好(初代)、専好(二代)によって立花が大成された。江戸時代中期には、立花よりも簡略な生花が成立し、門弟の大幅な増加につながった。現在は、自由花を加え三つの様式がある。