
自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
小泉信一 他1名
寅さんの向こうに 渥美清没後20年記念
「男はつらいよ」の車寅次郎を生きた俳優・渥美清。没後20年を記念し、不世出の名優の足跡を秘蔵写真とエピソードでたどる。
国民的人気を博した渥美清が亡くなって20年。
不世出の昭和の名優の足跡を、数々の秘蔵写真とエピソードで辿ります。
主人公の車寅次郎を演じた映画「男はつらいよ」シリーズは、
1968年のテレビドラマからスタートし、翌年映画化。
「男はつらいよ・寅次郎紅(くれない)の花」(96年)までの全48作は、
世界に類のない長寿シリーズとしてギネスブックにも登録されています。
本書では、シリーズの解説はもちろん、
若尾文子、浅丘ルリ子、吉永小百合、松坂慶子ら
総勢20人を超えるマドンナや、
山田洋次監督インタビュー、
寅さんとは一味違う演技が光る出演作の紹介、
誰も知らない表情をとらえた秘蔵ショットなど、
人間・渥美清の魅力を余すところなくお届けします。
「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかい、姓は車、名は寅次郎。人呼んでフーテンの寅と発します」。
車寅次郎の名調子とともに、日本人の心のふるさとが蘇る一冊。
【おもな内容】
●渥美清 グラビア
●山田洋次 インタビュー「寅さんと渥美清と」
●渥美清との旅 写真・ムトー清次
●男はつらいよ 全48作品
●マドンナたちの寅さん
光本幸子/佐藤オリエ/栗原小巻/
長山藍子/若尾文子/榊原るみ/
吉永小百合/八千草薫/岸 惠子/
樫山文枝/真野響子/木の実ナナ/
桃井かおり/松坂慶子/香川京子/
音無美紀子/いしだあゆみ/都 はるみ/
竹下景子/秋吉久美子/三田佳子
●インタビュー「面影の渥美さん」
黒柳徹子
永瀬正敏
浅丘ルリ子
●寅次郎の恋 始まりの地
●「おーい、寅さん」 小道具
●「男はつらいよ」の世界に浸る/葛飾柴又寅さん記念館
●俳号は「風天」。 アエラ句会の渥美清
●「俳句から見える渥美清の実像」 早坂暁
●memories 渥美清
倍賞千恵子/前田 吟/佐藤蛾次郎/
石井愃一/樹木希林/財津一郎/
米倉斉加年/江戸家猫八/毒蝮三太夫/
織本順吉/上條恒彦/檀 ふみ/
永 六輔/夏木マリ/風吹ジュン/
中村雅俊/村田雄浩/大村 崑/
津嘉山正種/朝丘雪路/長門 勇/
平田 満/笹野高史/光石 研/
淡路恵子/赤塚真人/五月みどり/
柄本 明/イッセー尾形/小林幸子
●“寅さん"たちに会える街 東京・葛飾柴又
●ファンが捉えた渥美清 「男はつらいよ」宮崎ロケの現場から
●俳優・渥美清が見せた顔
●渥美清が見たもの 東京の下町から/小泉信一
●渥美清 年譜
●誰も知らない渥美清/永六輔独占手記再録
●渥美清の言葉/朝日新聞記事から
●寅さん仏 山藤章二のブラック・アングル
レビューより
渥美清という俳優について知れば知るほど、喜劇役者であった彼の裏側の、孤独と虚無と寂しさを知るような気がする。 俳優としての渥美清は色気のある人だった、という人がいる。寅さんシリーズでは、笑ったり怒ったりと、はぜるようなシーンが多いイメージだが、ふと見せる細い背中や沈黙に、哀愁がただよう。
「何て言うのかな、ほら、あー生まれてきて良かったなって思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねぇのか」渥美清さんが亡くなってはや20年。歴代マドンナや関係者のインタビューから浮かび上がってくる渥美さんは、車寅次郎という役柄を演じきったプロの俳優さん。苦労人だけに本質をつく箴言もたっぷりで、時折眺めたい本です。
寅さんを演じる前の渥美清さんの姿勢や、佇まいと人柄が、マドンナと共演者たちに語られている。物静かだけど、鋭い観察眼をもった情緒深い人だなと思いました。山田洋次監督、黒柳徹子さん、永六輔さんのページが特によかったです。