学名:Pyrrhocactus aspillagai
= Eriosyce aspillagae ssp. aspillagae
和名:ヒルホカクタス・アスピラガイ(= エリオシケ・アスピラガエ)、曙光玉
産地:産地不明, チリ(Unknown)
株状態:海外実生株
サイズ:写真参照
管理期間:約3年半
鉢:国産実験用磁器るつぼ(鉢底穴増設)
説明:
ベランダ整理のため、Eriosyce属(エリオシケ属)を出品します。本属は、国内では一部の種を除いて、なかなか入手難な種も多いかと思います。サボテンについては同梱対応しますので、取引メッセージでご連絡ください。
※今週でサボテン株の出品を一旦終了します。
本種は、Eriosyceの中にあって、かなり個性的な形態と生態を持つ種の一つで、分布域はEriosyceとしては南方の海岸沿いに局所分布し、その局所性や開発されやすい環境等から、チリ産のサボテンを見渡しても、絶滅のおそれが最も高い種とされています。
1900年にJ. Sohrensが、MANULE州南部の海岸沿いにあるTANUMEからEchinocactus aspillagaiとして新種記載しました。分布はチリ中部のO'IGGINS州〜MANULE州の海岸沿いの平地のとなり、これまでに記録された地点数は10ヶ所未満となり、更に各コロニーは10メートル以内に収まります。
生育環境は本属にしては例外的に草原環境の泥炭地となり、草本や枯草に囲まれて埋もれています。球体は伸張せず、球体を地面に埋没させながら扁平形〜低い半球形となり、 群生株になりやすい性質を持ちます。ただし、分布が極局地的で草原に埋もれている事もあり、現地で発見するのはかなり困難だそうです。
また、砂漠でないため農業・林業開発に晒されやすく、更にその希少性から乱獲により数を減らしているそうです。一時は、現地での絶滅も囁かれましたが、現在はいくつかの産地が再発見されています。2019年のGrzegorz Matuszewski氏の手記を読むに、どうも各々のフィールドワーカーが何箇所かの生育地を知っているようですが、あまりに希少なためにプラントハンターから地点を隠すために詳細な地点記録をオープンにしていないようです。
なお、本種には2タイプが存在し、TANUME周辺産は太い凸円形の数珠状の稜を持ち、稜数も6~10の太稜タイプとなり、地色が明緑色、刺は麦藁色で微湾曲~直線状、刺数が疎となる系統となり、花色は淡紅色~淡黄色となります。もう一つは、TANUMEから約25km南部の海岸沿いのPUNTA LOBOS周辺で記録されており、細陵で稜数が最大16と多く、地色が暗緑色で、より多くの側刺を備え、花色も白色〜淡濁桃色を帯びます。
本株は、約3年半前に国内で入手した子株となります。細稜タイプとなり、PUNTA LOBOS周辺産ではないかと思われます。まだまだ子株ですが、じっくり時間をかけると、それなりのサイズに成長して群生していきます。やや直射日光に弱い事もあり、真夏は日陰で断水管理した方が良いかと思います。
<Eriosyce属について>
・南米のEriosyce属(エリオシケ属)は、もともとEriosyce, Islaya, Pyrrhocactus, Horridocactus, Neochilenia, Thelocephala, Chileorebutia, Neoporteria等に割れており、所属する種の移動も激しい状態でしたが、1994年F. Kattermannにより、これら全てをEriosyce属に統合する説が提唱されています。同じ種が色々な属名で売られているのは、このためです。現在までも、分類学的にはこの考え方は概ね支持されており、遺伝子解析の結果もこの概念を支持していますので、当面は分類学的にはEriosyce1属主義が続くでしょう。
・種レベルの同定も特徴が掴みづらく、札落ちした株の同定は苦労することもしばしば。開花しないと判然としないものが、かなりあります。残念ながら、国内外のナーセリーで売られている株にも、一定数誤同定が混ざっていますので、油断ができません。数年後に花を見て、同定が間違っていたことに気づくことも良くあります。
・分類学的な混乱も甚だしく、約800のシノニム(同物異名)があり、どの種がどの種のシノニムなのかを調べるのが一苦労で、網羅的な日本語の解説書は存在しません。このため各種の正体を調べようとすると、それなりに海外学術文献を読み解かないと、その実態が掴めません。また、栽培面でも気難しい種が多いことから、とっつきにくさがあるかと思いますし、国内でイマイチ流行らない理由の一つかもしれません。
・一方で、非常に多様な姿でありながら、上手に育てればシックでバランスの良い姿となり、大振りでありながら派手すぎない絶妙なカラーの花などが特筆に値するかと思います。同じ種内でも地域や個体によるバリエーションも多いことから、同地域に生育する大人気のCopiapoa属とは、また違った魅力があるかと思いますし、殆どが中小型なこともあり、日本の住宅事情にも優しいかと思います。
<栽培環境について>
・こちらは関東地方のマンションでの素人栽培となります。周年ベランダ管理が基本となり、成長期の春期〜初夏を除いて厳しい潅水としており、特に梅雨明け〜初秋の暑い時期や冬季は50%遮光下で無灌水管理としており、冬季の加温はしていません。このため、多少の葉焼けや先枝枯れのある場合があります。
・Eriosyce属は涼しい環境を好み、夏場の暑さや鉢内の蒸れに非常い弱い傾向にある一方で、寒さには非常に強く、冬期でも潅水すれば動きます。このため厳しい夏越しをメインに考え、日光で熱を蓄えにくい白色の磁器鉢を採用しています。また、時間をかけて締まった株にするために元肥無しの施肥は液肥のみとし、軽石や矢作砂等を多く混ぜ込んだ空間が多く水はけの良い土を採用しています。こちらの方法で問題なく旺盛に根は張り、鉢から抜けないレベルの根鉢になっていきます。なお、本属の生育地は世界有数の乾燥地帯ですので、小さい株でも数ヶ月は乾燥に耐えます。
<取引について>
・新規の方、低評価の方、悪い評価の多い方は、入札を取り消す場合があります。
・落札後のご連絡は48時間以内、ご入金(かんたん決済)は3日以内でお願いします。連絡をいただけない場合は予告なしに落札を取り消す場合があります。
・原則、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。なお、不測の事態があった場合は、ご連絡下さい。
・仕事の都合上、出張等が多いため、スピーディな対応が難しい場合があります。
・こちらが非常識な方と判断した場合は、取引を停止させて頂きます。
<発送について>
・写真の鉢ごと発送予定です。抜き苗発送は致しません。
・発送はゆうパックの着払いのみとします。
・最近、郵送事故が多いように感じています。事故等がありましたら、ご連絡ください。可能な限り、対応します。
・申し訳ないのですが、仕事の都合上、発送は不定期ですので、ご了承の上で入札ください。
・梱包には細心の注意を払いますが、発送時に落葉・落枝、株抜け、土こぼれの可能性があります。
<注意事項>
・こちらの植物は、素人の管理株ですので、プロが栽培するような綺麗な株をお求めの方、神経質な方は入札をご遠慮ください。
・野外管理株ですので、虫の付着等の見落としがある可能性があります。
・種毎に異なる栽培のテクニックに関してはある程度は情報提供できますが、こちらはプロではありませんので、過剰な質問については対応できないことをご了承ください。
・PCやスマートフォン等のモニター環境により、色が異なって見えることがあります。
・生き物ですので、成長や落葉等、お届け時には画像と多少変わっている場合があります。
・不明点がありましたら、事前にご質問ください。