HyperCard/HyperTalkとは、
1987年にApple Computer(現Apple)のビル・アトキンソンによって開発された、
ハイパーテキストを実現した最初の商用ソフトウェアです。
Macintosh(Classic Mac OS)で動作し、
ゲームの制作や簡単なプログラムの開発などに利用されました。
<目次>
CHAPTER 1 ハイパーカードとは何か?
CHAPTER 2 ハイパーカードを見る
CHAPTER 3 スタック作成の基礎
CHAPTER 4 スタックの作成
CHAPTER 5 ハイパートークの基礎
付 録
コマンドー覧
付 表
索 引
タイプ別ハイパートークコマンド一覧
<About This Book ページから転記>
この本は、新世代の情報ツールキットであるハイパーカードの日本版「日本語ハイパーカ
ード」の入門書です。
ハイパーカードは全世界ですでに50万本以上が使用されており、「誰もが使えるパーソナ
ルコンピュータ」を目指すマッキントッシュが、次世代のコンビュータ環境を見据えて発表
した「誰もが使えるソフトウェア」だと言ってよいでしょう。
ハイパーカードは処理速度よりも使い勝手を重視しているために、現時点では大規模なア
プリケーションの構築には向いていません。しかし、パーソナルユースでは身近な情報整理
やエンターテイメントソフトウェアの開発、またビジネスおよび教育の分野ではプレゼンテ
ーションやインストラクションシステムの作成に、従来のソフトウェアでは考えられない手
軽さと柔軟性を持って活躍します。大切なのは、テクニックよりもアイデアです。
さらにハイパーカードには、これからのコンピュータ環境の核となる、
・オブジェクト指向
・ハイパーテキスト(またはハイパーメディア)
・カスタマイザブル(ユーザーによる変更可能な)ソフトウェア
の既念がすべて含まれており、アメリカの大学ではコンピュータサイエンスクラスの教材と
して使われています。情報の未来形に興味のある人にとっては、それだけでも触れておく価
値があるものだと言えるでしょう。
この本では、まずハイパーカードの既念に始まり、ブラウジング、タイビングと呼ばれる
基本的な操作法、さらにペインティングとオーサリングを使ったスタック(ハイパーカード
で作られるアプリケーション)の作成法を解説しています。そこでは、「絵本」と「名刺管理」
という分野の異なる2つのサンプルを通じて、ハイパーカードの可能性をかいま見ると同時
に、スタック作成の実際を身につけることができます。そして最後に、ハイパートーク(ハ
イパーカードに内蔵されているコンピュータ言語)に触れ、より高度なスクリプティングの
世界の入り口までご案内します。
この本を通読すれば、他のハイパーカード、ハイパートーク関連の書籍や記事を理解する
上での大きな助けとなるはずです。さあ、あなたのアイデアを携えて、ハイパーカードの素
晴らしい世界へと旅立ちましょう。
1988年 6月 大谷和利
<概要>
Macintosh Textbook Series #1
日本語ハイパーカード入門
定価1,900円(本体1,845円)
発 行 1989年7月30日初版発行
1990年5月10日第五版発行
著 者 大谷 和利
発行人 山本陽一
発行所 株式会社ビー・エヌ・エヌ(BNN)
ISBN4-89369-055-8 C3055 P1900E
(2025年 6月 25日 10時 27分 追加)<包装>
包装は、ビニール袋に入れ、封筒でお送りします。
なお、包装用品は再利用品を使用しています。