当初の出品では、同ブランド、他モデル用の収納ケースを付けていたのですが、考え直して時計だけの出品としました。値下げもしてあります。いい時計なのでご検討くだされば幸いです。
The Ollendorff Watch Company はスイスで製造した自社ブランドの時計をアメリカ国内で販売していた時計商で、1868年(明治元年)に創業し、ニューヨークを拠点に以後1956年まで存続していたと言います。
1930年の広告(画像9)、右下に載っているのが、おそらく、今回出品した時計と同じものです。100歳を超えないと〈アンティーク時計〉とは呼べない、とよく言われますが、まあ、そろそろいいだろうかと思い、商品名欄に【アンティーク】の語を入れました。
【機械】
15石手巻。画像6でわかるように、実に美しいムーヴメントです。実際に素晴らしい機械のようで、オーヴァーホールをしてくださった時計士の話では、アンクルにまで面取りがしてあるほど、当時のロンジンにも劣らぬ手のかかった造りだそうです。まさかそこまでは見えないかと思いますが、画像8をお楽しみください。
キャリバーナンバーの記載はありません。機械の直径を示す6/0 S(ize) の文字が刻まれています。初期の腕時計は懐中時計用ムーヴメントの6/0 サイズを用いたものが多かったと聞きます。他にはThree Adj(ustments)の文字が刻まれています。これは、〈文字盤上〉、〈文字盤下〉、〈竜頭上〉の3位置で調整したことを示すものだと思います。
2009年のオーヴァーホールをして以来、腕にかけることもなく大事にしまい込んでいましたが、現在でも素晴らしい精度を示しています。平置きで日差±1分に収まっていますが、古い時計ゆえの姿勢差は避けられないと思いますので、実用精度を維持しているという程度にお考えくだされば幸いです。
【外観】
ケースサイズは34ミリ(ラグ長含む)x 27ミリ(竜頭含まず)。素材はクロームメッキだと思います。裏蓋に、クロームメッキに特有の刷毛で掃いたような幅広の傷があります(画像5)。腐食はありません。それを除けば、ケースの状態は年齢の割にとてもいいと思います。
文字盤は銀((Sterling Silver)の地板製でツートーン。インデックスが浮き彫りになっており、サブセコンドの銀色に輝くダイアルと相俟って、とても豪華です。ちなみに文字盤裏には 通常Sterling Silver を示す0.925ではなく、0.935 と刻印されています(画像7)。
針はブルースティール製。非常に綺麗な状態です。
風防はオーヴァーホールの際にプラスティック製に換えられています。
竜頭は無刻印、オリジナリティは不明です。
【付属品】
バンド: この時計についてきたものではありませんが、なんとなく面白い組み合わせだと思ったので装着してみました。非常に古いタイプのクラスプ付メッシュバンドで、なんと、伸び縮みします。画像5で外観はわかると思いますが、手を通した後、右のレール状の部分をまんまクラスプ内に畳み込み、左の縦バーを右ギリギリの位置に持ってきてクラスプを締めて装着。腕が太かったらメッシュ部分が伸びます。外す時にはレールも縦バーも外に開きますから、楽に手を抜くことができるわけです。古びていて、クラスプにも傷はありますが、悪くないものなので、ぜひお試しいただきたいと思います。なお、レールの縦バーが外れることがありますが、これは構造上いたし方ないものかと思います。時計装着時に外れることはありません。
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