商品は、F-TOYS(エフトイズ コンフェクト)から、2008年に発売された『1/144 WORK SHOP Vol.12DX BIPLANE COLLECTION 複葉機コレクション』より『02.九三中練 b.九三式水上中間練習機 霞ケ浦航空隊 茨城県 霞ケ浦基地 昭和13年(1938年)ごろ』になります。
外箱開封済、ブリスター未開封の新品になります。リーフレットもあります。
九三式中間練習機の水上機バージョンで、タイヤではなくフロートを装着してます。F-toysの製品では、金型同じで彩色違いのバリエーションが多いのですが、九三式中間練習機では、陸上機と水上機がラインナップされてるという贅沢さです。
機体全体が銀色に塗装されており、主翼の上面と仮面、胴体の側面、垂直尾翼に『カ-828』のマーキングが施してあります。
機体は鋼管フレームに帆布張りなのですが、太陽の光で帆布が痛むのを防ぐために陽光を反射する様に銀色に塗ったのだそうな。
台座も付属するのですが、写真2枚目の様にフロートで飾れるので、台座は別のエフトイズの模型に流用しても良いかも。
◆趣味の九三式中間練習機
飛行機は翼が大きいほど浮き上がりやすくなるのですが、翼を大きくすると翼に強度を持たせなければならないので重くなってしまいます。そうなるとエンジンの出力が足りなくなって飛べなくなるとゆー。
では、どうするかというと、翼を2階建てにする。
これで翼の面積が2倍になるので、より浮き上がりやすくなるのです。
世界各国の初期の飛行機に複葉機が多いのは、当時のエンジンが非力だったから。
複葉機は単葉機に比べると浮き上がりやすく、低速で安定性が高く、操縦性と機動性も高いので練習機として最適なのです。
九三式陸上中間練習機は、空技廠が開発し、川西航空機(紫電改を作った会社)が改良した複葉機の練習機で、第2次世界大戦前から製造され、第2次世界大戦中もパイロットの訓練に使われました。零戦のパイロットも一式陸攻のパイロットも訓練課程では、この機体で飛行訓練を行います。
名前に『中間』とついてますが、まず三式陸上初歩練習機(時速156km)で3カ月飛行訓練を行い、次に九三式陸上中間練習機(時速239km)で訓練を行います。その後、零式練戦(零戦の練習機)などの実用機で訓練を行いパイロットとして実戦部隊に配属されます。なので中間練習機なのです。
この機体はフロートを装着した水上機なので、水上機(二式水戦とか強風とか)のパイロット養成の機体です。戦艦や重巡は着弾観測用に水上機を搭載してましたし、潜水艦も偵察機を搭載してました。二式水戦や強風などの水上戦闘機も存在し、日本海軍は割と水上機を多用したので、水上機型の九三式中間練習機も多数作られました。開発元の川西航空機は水上機の会社ですし。
300馬力のエンジンで、時速230kmで飛ぶことが可能です。今もそうですけど、最初、遅い機体で訓練して、徐々に速い機体に乗り換えて練習するのです。
機体は鋼管のフレームに帆布張りという作りやすく軽量な設計。
パイロットを養成する為に数が必要なので、各型合わせて5591機も作られたベストセラーになります。
練習機なので当然複座で、後部座席には教官が乗ります(航空自衛隊のT4練習機も同じ)。
1/144で、全長約6cm、全幅約8cm。
機体全体が銀色に塗装されており(帆布張りなのでベアメタル(ジュラルミン無塗装)を再現してるわけじゃないです)、機体の各所に『カ-828』の識別記号がマーキングされてます。
帆布から浮き出た鋼管など精密に作ってあり、かなり出来が良いです。上の翼と下の翼の間にはワイヤーが張ってあり、訓練生と教官も乗ってます。
組立は垂直尾翼と水平尾翼の差し込みのみです。
台座付き。
写真の1枚目は、ブリスターと箱とリーフレット。
写真の2枚目は、組立見本。
写真の3枚目は、ブリスターの上から。
写真の4枚目は、ブリスターの裏から。
写真の5枚目は、リーフレット。