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ショスタコーヴィチ:
弦楽四重奏曲 全曲
エマーソン弦楽四重奏団
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は、彼の本音が表現されたものといわれ、彼の人生の起伏や明暗、苦悩と闘争に過ぎた日々の内面をよく伝えるものとされてきました。
実際、最初の作品である第1番が書かれたのも、ひと通りの挫折や苦悩を経験済みの32歳の年ですし、以後、亡くなる前の年まで、全部で15曲の作品が書き綴られることになります。
エマーソン弦楽四重奏団の演奏は、書き記された楽譜に誠実にアプローチしたものといえ、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲が孕むエネルギーが如実に感じられる力強さが印象的です。
特にダイナミックな要素を多く含む中期の作品群ではこれ以上の演奏は考えられないほどの集中力が素晴らしいの一言。
反面、晩年の作品では、惨めさや卑屈さ、暗さが足りないとか、強すぎる表現というような批判もありますが、鍛え抜かれた技術を持ったアンサンブルによるコンサートでの高揚感を、ライヴ・レコーディングで忠実に記録すればこうなってしまうのも致し方のないところではあります。
ともかく、現代を代表する優れた弦楽四重奏曲全集であることは間違いのないところでしょう。
・弦楽四重奏曲第1番ハ長調 op.49
・弦楽四重奏曲第2番イ長調 op.68
・弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 op.73
・弦楽四重奏曲第4番ニ長調 op.83
・弦楽四重奏曲第5番変ロ長調 op.92
・弦楽四重奏曲第6番ト長調 op.101
・弦楽四重奏曲第7番嬰ヘ長調 op.108
・弦楽四重奏曲第8番ハ短調 op.110
・弦楽四重奏曲第9番変ホ長調 op.117
・弦楽四重奏曲第10番変イ長調 op.118
・弦楽四重奏曲第11番ホ短調 op.122
・弦楽四重奏曲第12番変ニ長調 op.133
・弦楽四重奏曲第13番変ロ短調 op.138
・弦楽四重奏曲第14番嬰ヘ長調 op.142
・弦楽四重奏曲第15番変ホ短調 op.144
エマーソン弦楽四重奏団
ユージン・ドラッカー(第1&第2ヴァイオリン)
フィリップ・セッツァー(第1&第2ヴァイオリン)
ローレンス・ダットン(ヴィオラ)
デイヴィッド・フィンケル(チェロ)
録音:1994・1998・1999年、アスペン音楽祭でのデジタル録音(ライヴ)
エマーソン弦楽四重奏団
アメリカの偉大な哲学者であるラルフ・ウォールド・エマーソンの名前を冠したこのカルテットは、アメリカが建国200年を祝った記念すべき年である1976年に、フィリップ・セッツァーとユージン・ドラッカーというジュリアード音楽院に学ぶ二人のヴァイオリニストが、同窓生の他ふたりと一緒に結成されています。
セッツァーとドラッカーは、ともにオスカー・シュムスキーに師事したヴァイオリニストで、ロバート・マンらにも師事。一方、結成当時のヴィオリストとチェリストは、間もなく退団することとなり、この演奏団体がちょうどプロとしての本格的な活動を開始した時期に、ヴィオリストのローレンス・ダットンが加入し、続いて1979年にチェリストのデイヴィット・フィンケルが加入しています。
この弦楽四重奏団の最も注目すべき特徴は、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンのメンバーを固定してしまわずに、ふたりのヴァイオリニストが時と場合によってそれぞれのポジションを交代して分担するという独自の方法を採用している点にあります。そして、こうした民主的な手法は、同時にふたりのヴァイオリニストの力量の高さの証明でもあるといえるでしょう。
エマーソン弦楽四重奏団は、結成後めきめきと頭角を現し、2年後の1978年にはナハトムジーク室内楽賞を受賞。そして、1980年にワシントンD.Cスミソニアン・インスティテュートのレジデント・カルテットになった彼らは、その2年後にはニューヨークのリンカーン・センター室内楽協会の第1レジデント・カルテットにも迎えられ、それ以後は、ハートフォード大学のハート音楽学校で教授活動と演奏活動を行うレジデントになり、1983年にはアスペン音楽祭のレジデント・カルテットとしても活動するようになります。
1985年に初めてヨーロッパに演奏旅行を行なってセンセーショナルな成功を収めた彼らは、間もなく現代を代表する弦楽四重奏団のひとつと称えられるようになりますが、高度な演奏技術とシャープでモダンな感覚を兼備した彼らはそれによって伝統と矛盾することのない新鮮でみずみずしい演奏様式を打ち出してもいます。
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