自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。


「俺は生まれながらの乱暴者さ。ガンジーの断食もマザー・テレサの博愛も…俺の暴走を止めることはできない」―衝撃のデビュー作『マリ＆フィフィの虐殺ソングブック』と三島賞受賞作『あらゆる場所に花束が…』を繋ぐ、作家・中原昌也の本格的誕生と飛躍を記す決定的な作品集。無垢なる絶望が笑いと感動へ誘う。


衝撃のデビュー作『マリ＆フィフィの虐殺ソングブック』と三島賞受賞作『あらゆる場所に花束が……』を繋ぐ、作家・中原昌也の本格的誕生と飛躍を記す決定的な作品集。無垢なる絶望が笑いと感動へ誘う！

深い絶望にもとづくものでありながら、それを絶妙なギャグのセンスで宙づりにした、崇高にして無垢、残酷にして超前衛的な物語。「闘う意志なし、しかし、殺したい」「黒ヒゲ独身寮」など7つの短篇を収録。


子猫が読む乱暴者日記 ７－２６
十代のプレイボーイ・カメラマンかっこいい奴、うらやましいあいつ ２７－４０
デーモニッシュ・キャンドルズ ４１－５５
闘う意志なし、しかし、殺したい ５７－９１
黒ヒゲ独身寮 ９３－１０６
欲望ゴルフ ホール・イン・ワン １０７－１１８
貧乏だから、人間の死肉を喰らう


レビューより
上質な短編映画を観ているようだ。予想できないストーリー展開。俊逸な言葉のチョイス。これを読まずして、日本の文学は語れないし、語る必要もない。



何回も読んじゃうかも
もういい年齢なんだから自分にとって確実に安心できる小説だけ読んでればいいのにねぇ、と思いつつ、中原昌也の本を買う。安心はできないけど面白いんだな。でも、その面白さをうまく説明できない。


中原昌也氏の短編集です。同書には、七つの短編が収録されていますが、どれもが爆裂的な展開で目をクラクラとさせてくれるものばかりです。例えば、表題作の「子猫が読む乱暴者日記」では、「老人は一人、また一人と次々にやってきて並べられた椅子に座る。それらに腰掛けている全員の顔に深く刻まれた皺が、長い人生で喜怒哀楽を読みとらせた」という冒頭から、懐疑を生じるような背中をゾクリと撫でるような文章が飛び出し、その後に畳み掛けるように続く破天荒な描写、脈絡の読めない展開が頭を轟かせてくれます。80人の老人が集まって子猫のビデオを見ている導入部なのですが、なんとも不思議な物語です！