「ガレのガラス芸術(Glass by Galle); アール・ヌーヴォーの精華 ガラスの詩と美」です。共著者:アリスター・ダンカン/ジョルジョ・ド・バルサ。
訳者:竹沢雄三。1985年、サンケイ新聞写真ニュースセンター刊。24.5×28.5×3cm、232ページ。定価20,000円。状態は、経年のわりには、全般にかなり良好です。送料は、ゆうパック60サイズで埼玉県からの発送料金となります(※詳しくは文末をご参照下さい)。
★内容: ガラス工芸の世界的研究者であるダンカンと、ド・バルサが、エミール・ガレのガラス器における装飾的影響と、作風の変化を演出した制作技法の様々をくわしく検証する。ガレの作品集としても楽しめる。
★シャルル・マルタン・エミール・ガレ(Charles Martin mile Gall)は1846年、仏ナンシー生まれ。アール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸作家。技法習得のためドイツほか欧州各地で修行を重ね、1872年に工房を構える。1889年パリ万博でガラス部門のグランプリを受賞。若いころから修辞学、文学、哲学等の古典を学び、植物や昆虫などにも高い関心を持っていた。留学中の日本画家・高島北海との交流を通じてジャポニスムに触れ、日本の美意識を取り込んで独自の作品様式を完成。被せガラス、エナメル彩ガラス、エッチングなどの精密な技法を駆使し、ガラス工芸を優れた芸術作品として確立させた。1904年死去(享年58)。
第1章 エナメル彩飾 光の修辞法
第2章 エングレイヴィング ガラスの彫刻
第3章 アップリケと彫塑による装飾
第4章 マルケットリー ガラスの象嵌
第5章 語りかけるガラス 装飾の中の断章
第6章 ガラスの模造宝石と瑪瑙
第7章 玉滴石ガラスと悲しみの花瓶 ガラスの夢幻劇
第8章 マウント 飾台を施されたガラス
◇《図版》 ガラス技法を併用した例/エナメル彩飾のガラス器/エングレイヴィングによるガラス器/アップリケを施されたガラス器/マルケットリーによるガラス器/語りかけるガラス/模造宝石と瑪瑙によるガラス器/玉滴石ガラスと悲しみの花瓶/飾台が付けられたガラス器
第9章 ランプ 光に託された夢想
第10章 酸による腐蝕法
第11章 型吹き込み成形法によるガラス器
第12章 ガラス職人たち
第13章 ガレ没後の工房(1905-1931)
第14章 ガレ関連の展覧会
◇《図版》 ランプ/カメオによるガラス器/型吹き込み成形法によるガラス器/ガレ没後のガラス製品/ガレ関連の展覧会/增補図版
エミール・ガレ年譜 そのほか
ガラス工芸への関心の高まっているいま、本書により、アール・ヌーヴォー期のガラス作家、エミール・ガレが委しく紹介されることは時宜を得て貴重だ。ガレはすぐれた芸術家、科学者、経営者でもあり、哲学、自然科学、古典文学から詩、音楽にまで趣味をもつ多彩な才能の人だった。そのク ロスオーバー的な仕事には、工学的な技術性と美的感覚、西欧と日本の表現の出会いなど、いま注目すべき所が多い。(河北倫明;京都国立近代美術館長)
熱い炎の芸術であるのに氷の冷たさをもっている。粘性を利用して造形するのに、砕けるときは金玉の響を発して四散してしまう。絵画の色彩が反射光によって作られるのに対し、ガラス器の色はそこを透けて過ぎる光が生み出す。葉むらに宿って燦めく一粒の水滴、その光を捉えて涯しなく脹らませ変幻の限りを尽す芸術であるガラス工芸に妖艶という味を点じたのがガレの世紀末的芸術の世界であった。(前川誠郎;国立西洋美術館長)
★共著者、アリスター・ダンカン(Alastair Duncan)/ジョルジョ・ド・バルサ(Georges De Bartha): ダンカンはニューヨークおよびジュネーブのクリスティー・オークションにおけるエミール・ガレのガラス器の専門家であり、アール・ヌーヴォー様式の美術に造詣が深い。著書に「ザ・ランプ・オブ・ティファニースタジオ」、「アール・ ヌーヴォー・アンド・アール・デコ・ライティング」、「ティファニー・ウィンドウズ」など。
★訳者、竹沢雄三は1943年、広島生まれ。武蔵野美術大学卒業。アメリカ留学。ポートランド・ ミュージアム・アート・スクール卒業。北海道立近代美術館学芸部でガラス工芸を担当。北海道立旭川美術館学芸課長、広島市現代美術館開設準備事務局主幹などを歴任。著書に「ガラスの美」、「ガラス讃歌」 (共著)など。
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第4地帯:1,290円: 北海道
第5地帯:1,290円: 福岡,佐賀,大分,熊本,長崎,宮崎,鹿児島
第6地帯:1,330円: 沖縄