沖縄本土復帰(1972年)以前は、在沖米軍人・軍属の車両には、
特別なナンバープレートが付けられていました。今回出品する
ナンバープレートは、1971年頃に使用されていたデザインのものです。
既に50年以上が経過しており、まさに時代の生き証人と言えます。
私はこの沖縄シリーズのナンバープレートの(自称)筋金入りコレクター
です。今回、出品するこのナンバープレートは、1966年以降のタイプ
2:AA-123ベースと、呼ばれているものです。
1966年以降、沖縄ナンバープレートシリーズには、新たな大きな変更
(これが最後の変更)が行われました。作成は、新たなメーカーがアーウ
ィン・ホドソン社から事業を引き継いだようです。デザインは黒の縁取り
がなされていない黄色(夜間、反射します)に戻り、鳥居は大幅に小さく
なり、「KEYSTONE OF THE PACIFIC」(極東の
要石)というスローガンは、下部の取付穴の間に押し込まれました。
登録台数が10,000台を超えたため、AA-123の番号体系に移行
しました。コレクターの間では、BFが最高番号と言われています。
1972年12月20日に起きた、いわゆる「コザ騒動」で、
燃やされた米軍車両に付いていたのは、このタイプのナンバープレート
です。これは映画「宝島」でも出てきますが、当時のナンバープレート
の再現には苦労されたようです。
ナンバープレートの評価ポイントは以下です。
①塗装が綺麗か、汚れや剥げがないか。
②オリジナルの塗装か、再塗装していないか。
③傷がないか。
④折れ曲がっていないか。
⑤取付穴は綺麗か。
⑥取付穴を開けていないか。
⑦イミテーションでないか。異様に綺麗でないか。
これに従って、今回のナンバープレートを評価してみたいと思います。
①は、オリジナルの塗装が綺麗に残っています。数字の最後の3の部分
や鳥居等に若干の塗装の剥げがありますが、十分、許容範囲でしょう。
塗ると逆にわざとらしくなり、価値が下がります。
②は、正真正銘のオリジナルの塗装です。
③は、細かな傷はありますが、大きな傷は見当たりません。
④は、底辺の右下角に若干の曲がりがありますが、気になる程では
ありません。その他は完璧です。
⑤上の2つの穴で取り付けていたようで、下の穴は無傷です。
上の穴も、ナットの跡が無いので、状態は良いです。
⑥エクストラホールと言われる穴は、ありません。これがあると
最悪です。
⑦正真正銘のオリジナルです。
これが私の評価で、総合して非常に状態が良いと判断しました。
在沖米軍のナンバープレートは1945年より取り付けられた様子で、
年毎にデザインが異なります。1954年からはデザインとして鳥居
(トリイ)が入りました。読谷村のトリイステーションの名前が表す
とおり、アメリカ人にとって鳥居はオリエンタルな印象を受けるので
しょう。1956年のデザインから有名な「KEYSOTNE OF
PACIFIC = 極東の要石」のキーワードが入るようになりま
した。戦略上の拠点を示すスローガンをナンバープレートにまで入れ、
いかに沖縄が戦略上の重要拠点であるかアピールしていたわ
けです。ちなみに、1957年までは、「KEYSOTNE OF
PACIFIC」と、THEが付いていませんでした。英語の文法の
先生がTHEを入れるべきと指摘し、以降は「「KEYSOTNE OF
THE PACIFIC」となったようです。1956年のナンバー
プレートだけは赤字に白文字で大変に珍しく、全米のコレクターが
血眼になって探しています。本当に珍しいのは1960年以前のもので、
年代が古くなるほど収集が更に困難になります。1951年、1950年、
1945年~50年は殆ど入手不可能に近いと言われています。
更に困難なのは、このOKINAWAシリーズのオートバイ版です。
これはもう、特別天然記念物並の珍しさで、現存するものはALPCA
(オートモービル・ライセンス・プレート・コレクターズ・アソシエー
ション)のメンバーが後生大事にコレクションしており、コレクターが
手放さない限り市場には出てきません。沖縄復帰前の日本人車両について
いたナンバープレートで、RYUKYU ISLANDSシリーズは
超特別天然記念物並の珍しさです。
OKINAWAシリーズは絶対数が少なく、アメリカ国内でも大変人気
があります。ネバダに住むOKINAWAシリーズの熱狂的なコレクタ
ーの友人は、わざわざ沖縄に足を運んで聞き込み調査を行っており、
その執念たるや凄まじいものがあります。沖縄県内には無い、というの
が彼の結論です。
彼に言わせれば、問題は金額が高いか安いかでは無く、コンディション
の良いプレートが市場に存在するか否かだそうです。確かにその通り
だと痛感しています。私のコレクションから自信を持ってお勧めする
逸品です。どうぞ宜しくお願いいたします。
参考として、ALPCA(オートモービル・ライセンス・プレート・
コレクターズ・アソシエーション)回報誌のOKINAWA特集の
ページをカラーコピーでお付けします。コレクションされるのであれ
ば、心から支援します。どうぞ宜しく御願いいたします。