絶版希少 図録本 蒔絵鼓胴 写真解説
至文堂
2006年
22.4 x 18 x 0.6 cm
98ページ
巻頭カラー口絵写真、本文モノクロ
※絶版
監修：独立行政法人国立博物館（東京／京都／奈良／九州）
独立行政法人文化財研究所（東京／奈良）
執筆・編集：加藤寛
進行：山田光代
図版提供：神田佳明／北村昭斎／国立能楽堂/TNM Image Archives／福山市鞆の浦歴史民俗資料館／横浜能楽堂
一冊まるごと蒔絵鼓胴。
独立行政法人国立文化財機構監修、文化財研究所、文化庁などの最前線の研究者たちによる、
各号１つのテーマを取り上げた書下ろしの月刊誌「日本の美術」シリーズのうちの1冊、「蒔絵鼓胴」特集。
豊富なカラー・モノクロ写真図版に加えてデジタルX線写真画像など、詳細情報と解説、論考を収載した大変貴重な資料。
蒔絵鼓胴に特化した書籍は類書もほとんどありません。
小ぶりながら本文テキストは二段組で、内容充実の研究書となる絶版図録本。
【目次より】
はじめに
鼓について
描かれた鼓
雅楽の鼓
移行期の鼓胴
古楽器の研究
初音といわれる鼓
沼名前神社の神楽筒
能楽の鼓
手作りの小鼓胴
二種類の小鼓胴の完成
竹蒔絵大鼓胴
鼓胴の文様
［コラム］
鼓胴の漆塗り
彩色・密陀絵・油色
大和の轆櫨座
FCRによる構造調査 デジタルX線撮影 松島朝秀・三浦定俊
木地師について
カンナ目
図版目録
対談
鼓―不思議の世界 小島美子／加藤寛
【作品リストより】国宝・重要文化財記載あり
表紙 柊蒔絵大鼓胴 東京国立博物館
表紙裏 宮増弥左衛門像 法政大学観世新九郎家文庫
雷雲蒔絵鼓胴 MIHO MUSEUM
有孔彩漆土器 文化庁
桑実寺縁起 滋賀桑実寺
蒔絵琴 奈良春日大社
彩絵鼓胴 細見美術館
鳳凰蒔絵小鼓胴 広島沼名前神社
葡萄沈金小鼓胴 奈良春日大社
雷雲蒔絵鼓胴 MIHO MUSEUM
鳴子轡蒔絵大鼓胴
柊蒔絵大鼓胴 東京国立博物館
竹虎蒔絵小鼓胴 東京国立博物館
貝蒔絵大鼓胴 東京国立博物館
瓜茄子蒔絵大鼓胴 東京国立博物館
枡鱗文蒔絵大鼓胴
椎色紙蒔絵大鼓胴
蕪大根蒔絵大鼓胴
瓢箪扇面蒔絵大鼓胴
栗蒔絵大鼓胴
蓮菊紋蒔絵大鼓胴
大江山絵詞 逸翁美術館
呈相華迦陵頻伽蒔絵冊子箱 京都仁和寺
餓鬼草紙（河本家本) 東京国立博物館
観能図屏風 神戸市立博物館
団扇蒔絵小鼓胴 東京国立博物館
猩々蒔絵小鼓胴
桐鳳凰蒔絵小鼓胴
桜花散蒔絵小鼓胴
紅葉散蒔絵小鼓胴
吉野川蒔絵小鼓胴
雲桐紋蒔絵小鼓胴
唐獅子牡丹蒔絵小鼓胴
源氏蒔絵小鼓胴
桜蝶蒔絵小鼓胴
有孔彩漆土器 文化庁
有孔鍔付土器 東京国立博物館
鼓を持つ埴輪 東京国立博物館
桑実寺縁起 滋賀桑実寺
七弦琴 東京国立博物館
金銀平文琴 正倉院宝物
東大寺細腰鼓 正倉院宝物
東大寺細腰鼓 東京国立博物館
東大寺細腰鼓
羯鼓 東京国立博物館
墨絵弾弓 正倉院宝物
吹絵紙 正倉院宝物
金銅灌頂幡 東京国立博物館
宝相華迦陵頻伽蒔絵冊子箱 京都仁和寺
餓鬼草紙（河本家本) 東京国立博物館
一遍上人絵伝 神奈川清浄光寺
年中行事絵巻 田中家
春日権現験記絵 宮内庁三の丸尚蔵館
天狗草紙（東寺・醍醐・高野巻） 東京国立博物館
病草紙（二形） 京都国立博物館
観能図屏風 神戸市立博物館
彩絵鼓胴（法会所用具類のうち） 京都東寺
三ノ鼓胴 東京国立博物
黒漆大鼓胴小鼓胴 岐阜荒城神社
飛騨国荒城神社所蔵鼓胴図
鼓胴 奈良石上神社
黒漆鼓胴 京都多治神社
黒漆小鼓胴
雷雲蒔絵鼓胴朱漆銘
雷雲蒔絵鼓胴附書状 MIHO MUSEUM
雷雲蒔絵鼓胴附朱印状 MIHO MUSEUM
鳳凰蒔絵小鼓胴 広島沼名前神社
葡萄沈金大鼓胴
葡萄沈金小鼓胴 奈良春日大社
菊唐草蒔絵小鼓胴
龍田川蒔絵小鼓胴
藤巴紋散蒔絵小鼓胴
桜短冊蒔絵小鼓胴
鳳凰蒔絵小鼓胴
梨蒔絵小鼓胴
蒲公英蒔絵小鼓胴
黒漆小鼓胴
桜花散蒔絵小鼓胴
紅葉散蒔絵小鼓胴
吉野川蒔絵小鼓胴
雲桐紋蒔絵小鼓胴
秋草蒔絵小鼓胴
立浪沢潟蒔絵小鼓胴
栗蒔絵小鼓胴
葡萄蒔絵小鼓胴
八重梅散蒔絵小鼓胴
菊枝法螺貝羽箒蒔絵小鼓胴
鵜飼蒔絵小鼓胴
藤丸紋散蒔絵小鼓胴
藤丸紋散蒔絵小鼓胴
黒漆大鼓胴
朱漆小鼓胴
桜蒔絵小鼓胴
巻絹砧蒔絵小鼓胴
真葛蒔絵平文小鼓胴
秋草蒔絵小鼓胴
巻絹蒔絵小鼓胴
薄蒔絵小鼓胴
漢詩蒔絵小鼓胴
竹虎蒔絵大鼓胴 東京藝術大学
衣装蒔絵大鼓胴
尾長鳥蒔絵大鼓胴
烏帽子蒔絵大鼓胴
源氏絵丁字蒔絵大鼓胴
巴紋流水蒔絵小鼓胴
紗綾形桔梗唐草蒔絵小鼓胴
薄蒔絵小鼓胴
瓢箪短冊蒔絵小鼓胴
薄蝶蒔絵小鼓胴
忍草蒔絵小鼓胴
竹蒔絵大鼓胴
扇面散蒔絵小鼓胴
竹蝶蒔絵小鼓胴
桜蒔絵小鼓胴
布袋蒔絵小鼓胴
葛薄蒔絵大鼓胴
団栗蒔絵大鼓胴
垣根丁字蒔絵大鼓胴
鉄砲蒔絵大鼓胴
打出小槌蒔絵大鼓胴
貝尽蒔絵大鼓胴
笈法螺貝蒔絵大鼓胴
裏表紙漣カンナ（源氏蒔絵小鼓胴）
表紙解説
表紙 柊蒔絵大鼓胴 東京国立博物館
永禄九年（一員六）の墨書銘をもつこの大鼓胴には、いくつかの優れた特徴がある。鼓胴の曲面に見事にまとめた色紙形と柊の葉の文様。梨地・平蒔絵・針描の技法で仕上げられているといえばほとんどの研究者は高台寺蒔絵と考えるだろう。しかし、この蒔絵は、梨地の部分を作つたあとで、平蒔絵を仕上げ、さらに針描を加え、最後に付描を施している。本格的な室町時代の技法を駆使した蒔絵であるといえる。
表紙裏 宮増弥左衛門像 法政大学観世新九郎家文庫
観世流中興の祖と伝えられる宮増弥左衛門親賢の肖像である。弥左衛門は、一六世紀の初めに大蔵九郎と大小のアンサンブルを組んでいた。この肖像から「葛桶に腰掛け」て「ベニツケ指にて鼓を打つ」能の演奏形態の完成を窺わせる。肖像の厳しいまなざしからも名人とよばれた、ひととなりを感じさせる。
裏表紙 漣カンナ（源氏蒔絵小鼓胴）
大日内匠の鼓には印カンナとして漣カンナが刻まれている。目をうばわれるようなその精緻な彫目には、他の作り手では真似のできない特殊な技法がかくされている。
ほか
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