東独エテルナ 完全初出2LP ヨッフム/SKD ブルックナー Sym4 ロマンティック C.Struben録音 同曲史上最高の演奏と録音 全編感動の壮大音宇宙 入手困難品
独ETERNA 827533-534 Stereo 2LP。
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(1880年、ノヴァーク版)
オイゲン・ヨッフム指揮ドレスデン・シュターツカペレ
(録音:1975年12月 ドレスデン・ルカ教会)
説明不要。
ブルーックナー演奏の金字塔、ヨッフムとドレスデン・シュターツカペレによる究極の全集です。
なんと素晴らしいレコードなのでしょう!!!
ヨッフムはDGGにモノ時代にブルーックナーの交響曲の録音をはじめましたが、ステレオ時代になってバイエルン放送交響楽団とベルリン・フィルを使って新しい全集を完成させ、ブルーックナー交響曲全集の新しいスタンダードが出来上がりました。
ヨッフムが英EMIに移籍するとベートーヴェンやブラームスの交響曲全集などを英国のオケとともに録音してゆきましたが、英EMI制作陣は究極の企画を温めていました。
それは世界最高の音色と演奏技量を持つドレスデン・シュターツカペレを用い、ブルックナーの録音にかけてこれ以上の音は考えられない理想的な響きを持つドレスデンのルカ教会でブルーックナーの交響曲全集を制作するというものでした。
その録音は東独ETERNAと英EMIの共同制作として進められ、1975年12月から1980年3月にわたって全9曲がテープに収められました。
このレコードの成功の秘訣は演奏の完璧さもさることながら、究極というべき優秀なその録音にあります。録音は世界最高の響きを持つ録音会場であるドレスデン・ルカ教会でETERNAが誇る世界最高のエンジニアである、クラウス・シュトリューベンが担当して行われました。ルカ教会とSKDの音を知り尽くしたシュトリューベンが構築する音によって、偉大ないぶし銀の音を持つ巨大なオーケストラから天に向かって解き放たれた音が奇跡的な音響を持つ会場の隅々から言葉では言い表せないほど美しい残響として戻ってきてオーケトラを包み込み、そこに壮大な山のような音像が現れるのです。
演奏は雄大無比。圧倒されて口もきけなくなるほどすごい演奏です。しかし、形式ばったスタイルや威圧的な大音量音や表現によるブルックナーとは無縁です。ヨッフムの演奏は決して形式ばることなく、より大きくより自由な音楽の伸びが重視されています。そこにはまさに「いぶし銀」の音を持つSKDの超人的なうまさとルカ教会の雄大な響きの中で最適な距離を取って全体をとらえた録音によってみごとに表現されています。
名盤が綺羅星のように存在するブルックナーの交響曲のレコードの中で、全く別格のものとして万人が認める奇跡の金字塔全集がこのエテルナ版です。
壮大な山を見上げるようなブルックナーの響きが、死ぬほど良い音で描き出され、一曲一曲聴くたびに胸がいっぱいになります。
ここではその中から第4番「ロマンティック」の初版初出盤を出品します。(このレコードに黒レーベルはありません。この青レーベルが初出です。)
ヨッフムはこの曲を早めのテンポで進めますが、それによって音楽が軽くなるということは絶対になく、逆に曲のテンションがどんどん上がって聴く者の鼓動まで上がってきます。なんという迫力でしょう。金管楽器が大活躍するこの曲において名手ペーター・ダムを含むSKDのホルン軍団によって壮麗に奏されるホルンの斉奏がアルプスを見上げるかのような壮大な咆哮となって鳴り響く様は「ロマンチック」の効かせどころのひとつですが、そこに人並み外れたうまさ、まさにいぶし銀のその音色、そして地の底から湧き出てく力強さなどすべてを備えたSKDの全金管軍団の強力な全奏が加わって、この演奏は言葉を超えた迫力と壮麗さを持った史上最高の神演となります。そしてルカ教会の空間に放射されたその音を伝説の名エンジニア、クラウス・シュトリューベンが全身全霊を傾けて捉えた音のすごさはもう言葉では表現できないほどで、それは精神に究極の感動を、耳に未経験の快感をもたらします。
このように作られた「ロマンチック」はまさに史上最強です。
比較的ポピュラーなクラシック・ナンバーである「ロマンチック」には星の数ほどの録音があり、名演がひしめき合っています。私にとってこのヨッフム盤はカラヤンBPOによる70年の超名録音(EMI)と共にこの曲のトップを分け合うものですが、ホルン軍団大活躍の第1楽章に関してはヨッフム盤に軍配が上がるでしょう。
ここに出品するのは、ずばりETERNAのオリジナル初版盤である827533/4、オリジナルの青色レーベル品です。(この録音は比較的新しく、ETERNAのレーベルはすでに黒色から青色に変わっていたため青色がオリジナルの色で、黒色のものは存在しません。)
ドレスデン・ルカ教会の音、ドレスデン・シュターツカペレの演奏、クラウス・シュトリューベンによる録音、そして経年劣化のまったくない録音直後のオリジナル・マスタテープからのカッティング、ETERNAの優秀なプレス。
これだけの条件がそろったレコードなのですから、本当に死ぬほど良い音がします。これ以上望むのは不可能です。
本品は素晴らしい超美品です。
レコードはレーベル上のスピンドル跡もほんの少ししかなく、盤面はぴかぴかの超美盤です。検聴では第1面の前半にある極小の点キズの為、最初のほうでパチが1回、もう少し後で小さなピチが5回、さらにその後で小プツが8-10回、第2面では最初のほうでパチが4回出ました、第3面と第4面はノイズ皆無でした。
SNの良い盤から昨日カッティングされたばかりのような新鮮な音が部屋いっぱいに流れ出す雄大な様にノックアウトされました。
ジャケットは上辺と下辺に少し強いスレがあります(ETERNAのジャケットは表面コーティングのない普通紙でできており、重量のあるダブル・アルバムでは底辺に力がかかって出し入れの際に擦り切れるためでしょうか、ETERNAのアルバムでは多くの品にその傾向があります)が、それ以外には全体的に黄ばみがあるだけでこれといった汚れも傷みもない良好なコンディションです。裏面左上に小さな手書きと右上に黒いシールが貼られています。
ところで、この品は「幻の4番」とさえ言われるほどの入手困難品となっています。
このヨッフム/SKDのブルックナー全集の中で、なぜかこの第4番だけは入手がほとんど不可能と言われるほど極端に数が少なく、多くのコレクターにおいて4番は入手できないためにこの曲だけ抜けているということが起こっている大変なレア品なのです。その4番がこのような優良コンディション盤で存在することはましてや難しいことです。なかなか出てこない品ですのでお探しの方はどうぞお見逃しなく。
これは私がこれまでに出会った中で最高の「ロマンティック」です。世界最高峰のブルックナーの世界を世界最高峰の音で心ゆくまでお楽しみください。100%の感動と満足をお約束します。私の超々々推薦盤です。
重量:439g (これに梱包材重量を足した総重量が送料の対象となります。)