なぜ彼の元には 効果ゼロの手術を求めて
100万円以上支払う顧客が 20年間で6000人も集まったのか?
「医学的に効果のない手術が100万円?」
「しかも、手術を6000人以上が受けた?」
何故そんなことが可能なのか....??
彼の活動を知れば知るほど、疑問が溢れてきます。
もう少し調べてみると。。。
彼が行った手術は、 精力が衰えたと言う男性に対して、
ヤギの精巣腺の移植手術を行うというものでした。
ヤギは性欲の象徴ということもあり ヤギの精力を人間に取り入れる手術をすれば
男の精力が取り戻せると言っていたんです。
鳥の翼を背中に移植すれば、
空が飛べるようになると言っているようなもので 全くありえない話です。
もちろん、この手術はのちに 効果がなかったと証明されています。。
しかし、、
1920年当時、インターネットなどの情報網が発達していなかったとはいえ、
6000人もの人が、この効果のない危険な手術を受けるために彼の診療所まで足を運んだのです。
あろうことか、 この手術を受けた患者が感染症で命を落とすケースが多発していました。
(彼が認めたもので、42名の死亡件数...)
それもそのはず、
彼は医者の学位を不正に購入していて 医学教育さえも受けておらず、
手術する医療技術も持ち合わせていなかったのです。
驚くべきことに、彼は無理やり効果がない手術を売り込んでいたのではなく
、お客さん自らが望んで効果の無い危険な手術を受けていました。。
実現不能な手術を受ける患者を6000人集めただけでもすごいのですが、
調べるとまだまだ他にもあります、、、
【実績1】効果の無い100万の手術を20年にわたって販売
効果のない危険な手術を施していたので、医学界からの批判と追及が止まりませんでした。
もちろん、彼への疑念と批判は、医学界によってラジオで放送されています。
それでも彼の元に足を運ぶ患者が後を断ちませんでした。それも、20年にわたって。。
【実績2】150億もの資産を獲得
彼は、この手術を行うことで、150億円の資産を作ったと言われています。
当時はアメリカが大不況の時代だったので、周りが大不況で財布の紐が固い状態にも関わらず、
顧客に大金を払わせて、お金持ちになっていたんです。
【実績3】信頼性の高い出版社の編集長から政治家まで顧客にした
アメリカの1920年代当時の編集長の影響力は、出版業界だけでなく文化や社会にも及ぶほどで、
政治家と同じく非常に多大な影響力を持ち合わせていました。
彼は、情報を扱う編集長や政治家まで、一般的にエリートと言われる人も顧客としていたのです。
【実績4】彼の逮捕(身柄受け渡し)を当時の州知事が拒否
1日50人もの人が彼の診療所を訪れたこともあり、彼の元を訪れる顧客が町に引っ越してくるため、町が栄えたと言われています。
また、彼は、電気や下水道事業などを手がけていたので、町にとって大きな経済効果がありました。
そのため、州知事が彼の身柄受け渡しを拒否したのです。
【実績5】州知事にあと少しで当選するほど市民に支持される
州知事選挙戦の途中から参加したにも関わらず、18万票(得票率29.5パーセント)も獲得し、当選しかけたのです。
彼は選挙途中での参加だったので、投票用紙に氏名が印刷されず、投票者は手書きで彼の氏名を書くことになりました。
そのせいで、彼の氏名を書いたにも関わらず、規定にそぐわない無効票が3~5万票あり、
これが有効であれば当選していたと言われています。
全く効果のない手術を売っていたわけですから、一般的に彼らのことは「詐欺師」と呼びますが、
これほどまで長い期間、多くの人数を巻き込んで行った実績を見れば、
彼がその辺にいる詐欺師ではないことがわかると思います。
全く効果ないものでも、販売してしまう。
この部分を良い風に捉えると、彼のことをマーケティングの達人だと呼ぶ人もいます。
では、一体どのように、
100万円の効果の無い手術を6000人に望んで受けさせたのでしょうか...?
天才詐欺師の手法の秘密をダン・ケネディが追求
マーケティングの権威であるダン・ケネディが、
この秘密を追求したものが 本書「天才詐欺師のマーケティング心理技術」です。
また、ダン・ケネディは彼についてこんなことを言っています。
「彼に関する広告や、パンフレット、セールスレター、ラジオ放送などのアーカイブを調べ、
私はまるでお菓子の中を探検しようとしている子供のような気持ちになった。」
ダン・ケネディ自身も、 彼が行ったマーケティングとプロモーションに魅せられ、
本書の執筆に至ったのですね。
「信じがたいものを売る秘訣は、信用できるものを売る際にもっと効果を発揮する。」
By ダン・ケネディ
人は、商品を使う前や使用する前に、 その商品によって得られる効果を信じて購入します。
ですから、彼は全く効果の無い治療法を、
”信用の作り方の秘密”で顧客に効果があると 信じ込ませていたのです。
つまり、この秘密を 効果のある商品の販売に適用すれば、
かなりの効果があるということです。
効果がない100万円の商品でも、20年間、お客さんが途絶えなかったのですから...
効果のある商品を扱うあなたが お客さんを信じ込ませる秘密を使えば、、
売り込まなくても、高額商品でも関係なく売れていく。
お客さんを信じ込ませる秘密の方法を使えば、
商品の効果をこれでもかと伝える必要はなくなります。
どんなに商品の効果を伝えても、
お客さんはそれを信じていませんから、何よりも商品の効果を信じてもらうことが重要です。
また、お客さんは商品が高いから買わないのではなく、
お客さんが信じる商品の効果と値段が釣り合っていないから買ってくれないのです。
つまり、あなたの良い商品の効果を信じてもらえれば、
必然的に値段相応のものだと思ってもらえるので高額商品でも売れていきます。
しかし、「詐欺師の手法なんて使いたくない!」こう思っている方もいることでしょう。
当然、無理矢理に使う必要はありません。
ただこれだけは言えるのが、、
多くの方が詐欺師のテクニックという理由で使おうとしなかったり、使うのを嫌がったりするので、
使えば効果が見込めるということです。
(もちろん、合法的なテクニックです、法に触れるギリギリラインでさえもありません。)
では、どのようにして、お客さんに信じてもらう事ができるのか?
天才詐欺師はどのようにしてお客さんを信じ込ませたのか?
これらをダン・ケネディが追求し、
お客さんを信じ込ませる秘密を、21の原則にまとめたものが、
本書「天才詐欺師のマーケティング心理技術」です。