学名:Eriosyce crispa ssp. crispa
= Neoporteria crispa
= Horridocactus crispus
= Pyrrhocactus crispus
和名:エリオシケ・クリスパ(基準亜種)
産地:チリ (S of FREIRIANA, CHILE)
株状態:海外実生株
サイズ:写真参照
管理期間:約5年半
鉢:国産実験用磁器るつぼ(鉢底穴増設)
説明:
ベランダ整理のため、Eriosyce属(エリオシケ属)を出品します。本属は、国内では一部の種を除いて、なかなか入手難な種も多いかと思います。サボテンについては同梱対応しますので、取引メッセージでご連絡ください。
※今週でサボテン株の出品を一旦終了します。
本種は、1959年にF. RitterがFREIRIANA南部よりPyrrhocactus crispusとして新種記載していますが、隣接して分布する多様な形態を有するEriosyce atroviridisとの関係が微妙となります。
F. Ritterが記載したのは、毛髪状の縮毛タイプのcrispaで、分布はFREIRIANA南部とVALLENAR東部20〜25km(MAITENCILLO付近)の2箇所に極限されるとしています。
1994年にF. Kattermannは、Eriosyce crispaとし、atroviridis, huascensis, carrizalensis, totoralensisを亜種や変種に含んだ広義解釈としました。なお、亜種crispa自体は周りを取り囲む亜種atroviridisとの間に移行帯があるとしています。このためか、crispaまたはcrispus名義で入手すると、色んなタイプの株が出てきます。
一方で、近年の遺伝子解析ではcrispaと atroviridisは、類縁性の全くない別系統という結果に至り、はてさて移行帯とされた地域の株は、どちらの種なのか?という新たな疑問が生じています。最も大きな両種の違いは、地中の塊根群の有無となり、atroviridisが直根+ヒゲ根なのに対して、crispaは地上部よりも大きな塊根群を備えます。つまり、crispa名義でも塊根が無いとatroviridisを疑った方が良いように感じます。このため、真正crispaを入手するためには、FREIRIANA南部またはMAUTENCILLO周辺産で、縮毛刺または細刺+塊根のタイプを入手しなければなりません。
本種はEriosyce属の中でも地上部の生育が遅い部類となり、一方でよほど急激に育てない限り、徒長はしづらいと思います。地色は黒色〜褐色〜紫色〜赤紫色〜暗緑色となりますが、栽培環境に依存しやすいと感じます。時間をかけてじっくり育てると、暗色のままで、ロウ質が全体を覆います。また、地中には巨大な塊根群を持ちます。棘は本属にしては珍しいと毛髪状で、花はやや細い漏斗状で、薄ピンク〜アイボリーの変異を持ちます。
本株は、約5年半前に海外から入手した中型の実生株で、地中に備える塊根は小さめとなります。表面には、しっかりロウ質を備えていします。やや直射日光に弱い事もあり、真夏は日陰で断水管理した方が良いと思います。
<Eriosyce属について>
・南米のEriosyce属(エリオシケ属)は、もともとEriosyce, Islaya, Pyrrhocactus, Horridocactus, Neochilenia, Thelocephala, Chileorebutia, Neoporteria等に割れており、所属する種の移動も激しい状態でしたが、1994年F. Kattermannにより、これら全てをEriosyce属に統合する説が提唱されています。同じ種が色々な属名で売られているのは、このためです。現在までも、分類学的にはこの考え方は概ね支持されており、遺伝子解析の結果もこの概念を支持していますので、当面は分類学的にはEriosyce1属主義が続くでしょう。
・種レベルの同定も特徴が掴みづらく、札落ちした株の同定は苦労することもしばしば。開花しないと判然としないものが、かなりあります。残念ながら、国内外のナーセリーで売られている株にも、一定数誤同定が混ざっていますので、油断ができません。数年後に花を見て、同定が間違っていたことに気づくことも良くあります。
・分類学的な混乱も甚だしく、約800のシノニム(同物異名)があり、どの種がどの種のシノニムなのかを調べるのが一苦労で、網羅的な日本語の解説書は存在しません。このため各種の正体を調べようとすると、それなりに海外学術文献を読み解かないと、その実態が掴めません。また、栽培面でも気難しい種が多いことから、とっつきにくさがあるかと思いますし、国内でイマイチ流行らない理由の一つかもしれません。
・一方で、非常に多様な姿でありながら、上手に育てればシックでバランスの良い姿となり、大振りでありながら派手すぎない絶妙なカラーの花などが特筆に値するかと思います。同じ種内でも地域や個体によるバリエーションも多いことから、同地域に生育する大人気のCopiapoa属とは、また違った魅力があるかと思いますし、殆どが中小型なこともあり、日本の住宅事情にも優しいかと思います。
<栽培環境について>
・こちらは関東地方のマンションでの素人栽培となります。周年ベランダ管理が基本となり、成長期の春期〜初夏を除いて厳しい潅水としており、特に梅雨明け〜初秋の暑い時期や冬季は50%遮光下で無灌水管理としており、冬季の加温はしていません。このため、多少の葉焼けや先枝枯れのある場合があります。
・Eriosyce属は涼しい環境を好み、夏場の暑さや鉢内の蒸れに非常い弱い傾向にある一方で、寒さには非常に強く、冬期でも潅水すれば動きます。このため厳しい夏越しをメインに考え、日光で熱を蓄えにくい白色の磁器鉢を採用しています。また、時間をかけて締まった株にするために元肥無しの施肥は液肥のみとし、軽石や矢作砂等を多く混ぜ込んだ空間が多く水はけの良い土を採用しています。こちらの方法で問題なく旺盛に根は張り、鉢から抜けないレベルの根鉢になっていきます。なお、本属の生育地は世界有数の乾燥地帯ですので、小さい株でも数ヶ月は乾燥に耐えます。
<取引について>
・新規の方、低評価の方、悪い評価の多い方は、入札を取り消す場合があります。
・落札後のご連絡は48時間以内、ご入金(かんたん決済)は3日以内でお願いします。連絡をいただけない場合は予告なしに落札を取り消す場合があります。
・原則、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。なお、不測の事態があった場合は、ご連絡下さい。
・仕事の都合上、出張等が多いため、スピーディな対応が難しい場合があります。
・こちらが非常識な方と判断した場合は、取引を停止させて頂きます。
<発送について>
・写真の鉢ごと発送予定です。抜き苗発送は致しません。
・発送はゆうパックの着払いのみとします。
・最近、郵送事故が多いように感じています。事故等がありましたら、ご連絡ください。可能な限り、対応します。
・申し訳ないのですが、仕事の都合上、発送は不定期ですので、ご了承の上で入札ください。
・梱包には細心の注意を払いますが、発送時に落葉・落枝、株抜け、土こぼれの可能性があります。
<注意事項>
・こちらの植物は、素人の管理株ですので、プロが栽培するような綺麗な株をお求めの方、神経質な方は入札をご遠慮ください。
・野外管理株ですので、虫の付着等の見落としがある可能性があります。
・種毎に異なる栽培のテクニックに関してはある程度は情報提供できますが、こちらはプロではありませんので、過剰な質問については対応できないことをご了承ください。
・PCやスマートフォン等のモニター環境により、色が異なって見えることがあります。
・生き物ですので、成長や落葉等、お届け時には画像と多少変わっている場合があります。
・不明点がありましたら、事前にご質問ください。