【製品について】
イギリスRichard Allan社のExtension Speaker Type C875。1950年代前半~中頃の製品。青バンドの角型アルニコ・マグネット、布製のコルゲーション・ダンパーの、8インチ(20cm)、シングルコーン・フルレンジ(型番 875)1本が搭載されています。なお、このユニットについては、フレームや取り付け端子の形状、コーン紙の質、マグネットの固定方法などからして、同じ英国のWharfedale 社によるOEM品(原型はBronze 8?)と思われます。モノラル時代のもの2本を揃えての出品です。 1950年代初め、FM放送の広がりにより、より高品質でRadiogramを聴きたいという要望から、外付け用のExtension Speakerが開発されました。出品のType C875もその1つで、1950年代後半のステレオ化のためのExtension Speakerと異なり、最初からモノラル用として使用することを前提としたシステムらしく、響きの豊かなシステムとして仕上げられています。(この意味では、Extension Speakerというより、外付けスピーカーといった方が正確かもしれません。なお、Richard AllanのExtension Speakerは、この後、1960年代になると、Major Bafflette やBaby Bafflette に引き継がれていきます。) キャビネットとは、いかにもこの時代のものらしく、上部に曲げ合板を使った工芸品的な作りになっています。味わい深い英国トーンとともに、このお洒落なキャビネット、英国音響界の1つのヘリテイジといえるでしょう
システムの音質としては、基本的に、味わい深いアナログ・サウンドです。穏やかで抑制的なイングランド・トーンの源流となる響きです。低域にしても高域にしても無理に伸ばすことはせず、緻密な中域を充実させることに力が注がれているように感じられます。(Wharfedaleらしい、どちらかといえば少し淡白な、水彩画的な感じも覚えますが。)現代のスピーカーと較べれは、当然レンジ幅も狭いですし、大きな入力も入りませんが、刺激的な音を排除した品位の高い音質は、長時間、ゆったりと音楽に浸ることができる、まさに古き良き時代のイギリスを体現したスピーカーだといえると思います。
エンクロージャーのおよその大きさは、横幅40.5cm、高さ32.5cm、奥行き11.5cmになります。
【商品の状態について】
<エンクロージャーについて>
〇 使用に伴う、小さな傷は幾つかありますが、70年ほどの歴史を考えると、状態はまずまずだと思います。(一通りメンテナンスされていますが、あくまでもアンティーク品としての雰囲気を大切に手入れしてあります。したがいまして、新品のような無傷の品をお探しの方は入札をお控えください。)
〇 ケーブルは直出しで、使い勝手が悪いため、バナナ・プラグも使える新しいタイプのターミナルを、当方で取り付けてあります。
〇 フロント・グリルはオリジナルのままです。色合いが暗めですが、生成りの織物の元々の色合いのようで、汚れではありません。(洗浄はしてあります。)。
△ 背面のボードに、一カ所、小さく切り取られたような痕があります。
〇 当時のものらしく音量調整用のボリュームが付いていますが、現在では不要なものですし、音質面を考え、回路から外してあります。
〇 背面ボードを固定する木ネジは錆びていたため、新しいものに交換してあります。なお、座金は特殊な形状の専用品のため、そのまま使用しています。
※ 片方の背面にハイ・インピーダンス対応の表記がありますが、当方で入手した際、既にインピーダンス変換用のトランスはついておりませんでしたので、対応はロー・インピーダンス(3Ω)のみとなります。
<ユニットについて>
〇 時代を考えると、状態はまずまずだと思います。画像にもありますように、コーン紙やエッジなど、特にこれといった傷みは見られません。
○ 公称インピーダンスはDCRからして3Ω。4Ωの扱いでよいと思います。
【その他】
発送はヤマト宅急便1ケ口、送料着払いでお願いします。(即決価格で落札いただいた場合、送料は当方で負担させていただきます。)
ジャンク品としての出品ではありませんので、輸送中の何らかのトラブルで、製品としての機能に問題があったり、状態が説明と著しく異なったりした場合、2週間以内に、その旨ご連絡いただければ、返品は受け付けます。
なお、同時に、趣味の音響製品を何点か出品しておりますので、よろしかったら、そちらもご覧ください。