●内容:
山崎安雄 著
出版者 白凰社
出版年 1962
目次
一、風雪編
円本合戦のさなかに/p12
第一号は『万葉集』/p16
″本屋になってよかった″/p20
芥川竜之介の遺言/p24
この努力この情熱/p29
河上肇訳『資本論』をめぐって/p32
『資本論入門』の場合/p41
『貧乏物語』が文庫にはいる/p49
『人間万歳』のことなど/p56
たのしくもはかない夢/p60
文庫合戦はじまる/p63
レクラム文庫と対比して/p66
『サーニン』発禁の厄/p69
″白帯もの″へ大鉄槌/p73
花袋・実篤・竜之介・蘆花ヤリ玉に/p79
『ボヴァリー夫人』風俗壊乱で/p85
ムチャクチャな戦後の検閲/p88
『ユリシーズ』で第一書房と争う/p89
『イミターショ・クリスチ』で春秋社と/p92
内村鑑三氏との結びつき/p96
陸軍恤兵部で十万冊買上げ/p99
余聞『太田伍長の陣中手記』/p103
あの手この手の獄中の読書/p108
「文庫を蒐めて十有三年」の船津勝雄氏/p111
遊廓がよいと間違われた三輪福松氏/p115
買った文庫はみんな読んだ杉浦明平氏/p118
条件つきで集めた村川堅太郎氏/p121
行列をつくって買った文庫/p123
混乱をきわめた翻訳もの/p126
「岩波文庫の会」について/p128
創刊二十五周年記念の催し/p133
創刊三十年を迎えて/p139
『新訓万葉集』の改版について/p145
『何が彼女をそうさせたか』の場合/p149
『ヴィヨンの妻・桜桃』の場合/p152
『聖アントワヌの誘惑』の場合/p153
『科学と方法』の場合/p155
『破戒』は初版本で/p156
採用された現代表記/p157
古典は年月と民衆がきめる/p164
古典とはいかなるものか/p166
古典は民衆の中に生きている/p171
古典には永遠の生命がある/p174
二、作品編
完全な姿で出た『基督抹殺論』/p178
無断で獲得した『東綺譚』/p186
『日本唱歌集』の場合/p189
『日本童謡集』の場合/p192
『高村光太郎詩集』の場合/p196
乃木将軍を描いた『寄生木』/p201
見栄も何もかまわぬ『仮装人物』/p207
今日を暗示する『風雨強かるべし』/p210
『迷路』をめぐるエピソード/p215
同人雑誌に書きつづけた『冬の宿』/p223
無キズの『一九二八・三・一五』/p225
カランコロンの『怪談牡丹燈籠』/p233
幻覚を用いた『真景累ヶ淵』/p237
ラフカディオ・ヘルンの『怪談』/p239
岩波が愛した河野与一氏/p241
血のにじむ「私の上京」/p246
翻訳を果たしてみずからの命を絶つ/p250
二十数年目に世に出た『トルストイの生涯』/p253
上高地とペーターの『文芸復興』/p259
三鷹事件と『ミドロジアンの心臓』/p262
『即興詩人』に新旧二つの訳/p265
削除のない『ミル自伝』/p271
半世紀とっくんだ『貧しき人々』/p274
愛読されている『人と超人』/p276
『どん底』の翻訳をめぐって/p278
内藤濯の「しなやかな」訳業/p281
中絶十九年に及んだ『オーペルマン』/p284
豊島氏の霊前に捧げた『千一夜物語』/p288
二十三年目に完成した『昆虫記』/p292
復元された『静かなドン』/p298
三、資料編
岩波文庫データ集/p302
●状態:
ヤケなどの経年劣化がありますが、線引き、書き込み、切抜きはありません。