ミュンシュの後を継いで、1962年から1969年までボストン交響楽団の音楽監督を務めたラインスドルフによるベートーヴェンとチャイコフスキーです。しかし、ラインスドルフは結果的にボストン交響楽団とは14回の定期公演を行ったのみであり、彼らが緊密な結び付きを保っていたのかどうかは、定かではありません。
とは言え、この1969年のチャイコフスキーは、すでに多くの人々から切望されている演奏であり、ラインスドルフの新鮮な解釈と、驚くほど強靭な指揮ぶりを堪能することができるものです。ラインスドルフの入魂の演奏をぜひお楽しみください。(ICA CLASSICS)
スタインバーグ/
・ハイドン:交響曲第55番変ホ長調 Hob.I:55
・ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op.92
録音時期:1969年10月7日(ハイドン)、1970年10月6日(ベートーヴェン)
録音場所:ボストン、シンフォニー・ホール(ライヴ)
画面:カラー、4:3
(ボーナス映像)
・ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調 Op.93
収録時期:1962年1月9日
収録場所:ハーヴァード大学、サンダース劇場(ライヴ)
画面:モノクロ、4:3
ボストン交響楽団
ウィリアム・スタインバーグ(指揮)
スタインバーグがボストン交響楽団首席指揮者だった時代の注目映像。カラーでハイドンの交響曲第55番とベートーヴェンの交響曲第7番というプログラムを楽しめます。ボーナス映像として、モノクロではりますが、1962年収録のベートーヴェン交響曲第8番が収められているのも朗報です。
【スタインバーグ】
かつてコマンド・レーベルのブルックナー7番や、DGのホルスト『惑星』などといった快速演奏で知られた名指揮者、ウィリアム・スタインバーグは、1899年、ケルンの出身で、幼少から楽才を発揮、ピアノとヴァイオリン、作曲を学び、13歳のときに、ローマ詩人オヴィディウスの『変身譚』に基づく合唱と管弦楽のための作品を書き上げて指揮、初演するという天才で、ドイツでの名前はハンス・ヴィルヘルム・シュタインベルクでした。
その後、ケルン音楽院でピアノをクララ・シューマンの弟子に、指揮をアーベントロートに師事したスタインバーグは優秀な成績で卒業、ケルン歌劇場のオーケストラに第2ヴァイオリン奏者として入団するのですが、ここで当時の首席指揮者、クレンペラーにボウイングの面で怒りを買い、解任されることになってしまいます。しかし、クレンペラーは解任したスタインバーグを今度は自分のアシスタントとして雇い、3年後の1924年には自身の代役としてアレヴィの『ジュイーヴ』で指揮者デビューを飾らせることとなります。
その翌年、かつてクレンペラーがマーラーの推薦で指揮者を務めたプラハのドイツ歌劇場の音楽監督となり、1929年にはフランクフルト歌劇場の音楽監督に就任、シェーンベルクの『今日から明日まで』の初演などもおこなっています。しかし1933年には、ナチによってポストを追われ、その後、準備期間を経た1936年、フーベルマンと共にパレスチナ交響楽団設立という大任を果たしています。
設立後ほどなくして、パレスチナ交響楽団を訪れたトスカーニーニは、スタインバーグの指揮を大いに気に入り、自身のアシスタントとしてアメリカに招き、1938年から1940年までのあいだ、NBC交響楽団を数多く指揮させることになります。以後、ニューヨーク・フィルやサンフランシスコ歌劇場での指揮を経て、1945年、バッファロー・フィルの音楽監督に就任、1952年には、ピッツバーグ交響楽団の音楽監督となり、1976年までの四半世紀に渡って良好な関係を築きあげ、途中、1958年から60年にかけてロンドン・フィル、1969年から72年にかけてはボストン交響楽団の首席指揮者も兼任するなどして、退任から2年後の1978年、ニューヨークで生涯を終えています。
スタインバーグの芸風は、クレンペラーとトスカニーニに気に入られるだけあって(?)、無用な感情移入がなく、作品の情報を大切にしたもので、それゆえ古典派から近現代作品までレパートリーは幅広く、実演では多彩な演目を取り上げ、また、当時、勢いを伸ばしていた新興レーベルの米キャピトルと組んだ数多くのレコーディングでもその手腕を発揮していたものでした。(HMV)
収録時間:86分
音声:エンハンスド・モノラル
スタインバーグ/
・ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
ボストン交響楽団
ウィリアム・スタインバーグ(指揮)
収録時期:1962年1月9日
収録場所:ハーヴァード大学、サンダース劇場(ライヴ)
ボストン交響楽団のテレビ放送シリーズの記録。スタインバーグは1969年から1972年までの3年間に渡ってボストン響の音楽監督を務めましたが、この演奏はそれ以前、彼がピッツバーグ交響楽団の音楽監督だった時期にボストンに客演した際の貴重な映像です。今回が初となるDVD化にあたり、細心の注意を払って復元がおこなわれたということです。
スタインバーグのブルックナーは快速で知られていますが、それでも番組放送時間には長すぎたのか、ここでは第3楽章と第4楽章に大幅なカットがおこなわれています。カットがスタインバーグ自身によるものか、放送局サイドによるものかはわかりませんが、当時はこうした放送枠に合わせたカットは少なくなかったようです。(HMV)
収録時間:61分
画面:モノクロ、4:3
音声:エンハンスド・モノラル
リージョン・オール
NTSC
※国内プレーヤーで普通に再生ご鑑賞いただけます。
未開封新品。
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