ソニーTC-D5 (その23) 機能動作完全 整備調整済 密度の高い濃い音 メカ非常に静か
「メタルポジションなど無くてもかまわない。これだけ密度の高い濃い音がするなら、、、。やはり究極のデンスケはTC-D5だ。」といううわさは当たっているかもしれません。1978年に発売されたSONYのアナログデンスケTC-D5です。単1乾電池2本を含んで1.7kgと軽量です。本格的な生録に良く使われました。D5はヘッドに耐摩耗性に優れたF&Fヘッドを採用していました。それゆえヘッドの磨耗がほとんどありません。今回のTC-D5は最近入手したもので、メカニズムは動作するけれどもメータも振れず全く音が出ないというものでした。いろいろ調べるために細かく調べていくとスピーカーが断線していました。まず新品の5cmスピーカーに交換しました。ヘッドホンで調べると録音信号は右chはメータも振れ音も聞こえることがわかりました。再生では左右ともメータが振れず音も出ませんでした。そこで右chの再生アンプの初段Q501(2SC1345)を新品に交換したところ再生時に右chのメータが振れ、内蔵スピーカーから音が出るようになりました。次に左chは録音時も再生時もメータが振れず音も出ないことから、録音再生共通のラインアンプの初段Q404(2SC1345)を新品に交換したところ再生時も録音時もメータが振れるようになり、再生時の音も左右が同時に鳴るので大きくなりました。これでアンプ系統が完全になったので、メカニズムの整備に着手し、メインの巻き取りとシャットオフのためのベルトを新品の40φx0.95Tに交換し、巻き取りアイドラータイアを研磨しました。これでメカニズムは力強く動作するようになりオートシャットオフも正しく機能するようになりました。メカニズムもアンプ部も完全な状態を確認してスピード調整、再生出力レベル調整、録音レベル調整などを行いました。メカニズムは大変静かです。モニターボリュームと録音ボリュームに少しガリがありましたのでCAIG DeoxIT D5でクリーニングしました。電池室はきれいです。電池蓋のウレタンは交換しました。出品にあたり全機能をチェックしました。外部6V直流電源、電池（単1型2本）のいずれでも問題なく機能します。マイク録音、ライン録音、再生、早送り、巻き戻し、ノイズリダクション、テープセレクター、マイクアッテネーター、リミッターなどすべての機能が完全です。テープスピードは非常に正確で安定しています。録音時も再生時もオートシャットオフは完全です。録音再生のレベルもほぼ一致し、左右のレベルも良く揃っています。400Hz信号を0dBで録音した場合ノーマルテープもクロムテープも左右とも0dB～+-1dB付近で再生しました。内臓スピーカーも鳴ります。ヘッドフォン端子もOKです。カウンターも動きます。メータの動きもOKです。メータ照明もOKです。現在は録音ボリューム、モニター（スピーカー）ボリュームにガリはありません。外見的には経年のいたみはありますが割ときれいな状態です。目立つあたりやへこみはありません。アクリル窓にキズがあります。後ろの防振ゴムの部分もきれいです。ステレオにつないでグレングールドの平均律第1巻のCDの録音と再生をクロムテープを使って行いましたが、大型のカセットデッキと比べても遜色のない良い音で録音再生できました。クレンペラーのモーツァルト13管楽器のCDのAR 4xスピーカーからの再生音をAurex EM410マイクを使ってノーマルテープに録音しましたが、艶のあるきれいな音で録音ができました。シリアル番号は#12604です。電池、ACアダプターは付属しません。クロネコ宅急便着払い60サイズでの発送を考えています。今後のメンテナンスも可能な範囲で対応したいと考えています。仕様などの詳細は以下をご覧ください。  
http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/player/tc-d5.html
http://knisi2001.web.fc2.com/tc-d5.html
お気に召さない場合は5日以内の返品をお受けします。その際には落札システム利用料と返送料はご負担ください。