廃盤
3CD
完全初出!
ベーム渾身の「影のない女」!
壮年期のベームはやっぱりスゴかった!
R.シュトラウス:
楽劇「影のない女」 (全曲)
レオニー・リザネク、
クリステル・ゴルツ、ほか
カール・ベーム(指)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団
1955年 ライヴ
※帯は付いておりません。商品説明の一助としてご参照ください。
デッカ・レーベルへスタジオ・セッションによる歴史的名盤『影のない女』の録音直前の1955年11月、
ほぼ同一のキャストにて行われたウィーン国立歌劇場でのライヴ。
カール・ベームがシュトラウス と個人的に親交があり、作品に深い愛情を持っていたのことは良く知られているます。中でもベームにとっては『影のない女』は格別の作品だったようで、 ウィーン、ザルブルクで強力な上演をしばしば行い、この「シュトラウスの魔笛」ともいわれる魅力的な作品の真価を広く知らしめました。
当然、 ウィーン再建記念公演でも取上げ、大評判をとりました。この直後にDECCAでほぼ同キャストでスタジオ録音を残しています(バラクだけシェフラーに代 わっています。廃盤)。ライブの方が熱気が優っているのは当然、壮年期のベームならではのジンジン来るシュトラウス・サウンドが満喫できます。またウィー ンの偉大なバス、ウェーバーが渾身の大熱演!ORF収録でウィーン国立歌劇場のライブラリーに保管されていた秘蔵音源からのCD化!
【影のない女】
『バラの騎士』が『フィガロの結婚』に範をとったと言われるのと同じく、『影のない女』は、やはりモーツァルトの『魔笛』から多大な影響を受けたとされています。
それはたとえば『魔笛』と同じく現実離れしたメルヘンの世界を題材としていることや、「象徴」の手法が多用されている点にもみてとれますが、このオペラは、ホーフマンスタールの台本がたいへんな力作ということもあって、より複雑で繊細な味わいに富みながらも、全体のスケールはきわめて大きなものとなっているのが特徴。ちなみにホーフマンスタールは、1915年に完成された台本版のほか、4年後には小説版まで書きあげ、作品への深い愛着を示してもいました。
作曲時期は1914年から1917年、第一次世界大戦のさなかということもあってか、かえってこの作品に集中的に取り組むことが出来たようで、ホーフマンスタールとの数多い書簡のやりとりからもそのことはよく伝わってきます。
数多い登場人物の描き分けの巧みさ、オーケストレーションの見事さもまさにシュトラウスの絶頂期を示すものと言え、その作曲技法の熟達ぶりは、ホーフマンスタールとの一連の共同作業から生まれた傑作群(『エレクトラ』『バラの騎士』『ナクソス島のアリアドネ』『影のない女』『エジプトのヘレナ』『アラベラ』の6作品)の中にあってもまさに最高クラスの水準を示すものと言えます。
【作品の舞台】
舞台設定は、架空の時代の東方のある国、というもので、体裁はまさにおとぎ話。カルロ・ゴッツィの諸作やゲーテのほか、世界各地の民話や伝説、『千夜一夜物語』などに取材しています。
台本作者のホーフマンスタール自身が述べているように、モーツァルトの『魔笛』を意識して書かれたため、ウィーンの民衆劇が定型としていた「皇帝&皇后」のペアに対し、コメディア・デラルテのペアが置かれる予定でしたが、実際にはそれはアラビアの影響を感じさせるキャラクターでもある「染物師バラク夫妻」に変更され、猥雑さや滑稽さよりも家族愛・人類愛の表現にシフトしたものとなっています。もちろん、本来のコメディア・デラルテのペアが持っていた騒々しさが無くなったわけではなく、その役割はここでは、バラクの兄弟たちによって実現されています。
このオペラの数多い登場人物中で、唯一名前があるのがこのバラクというのも何やら象徴的ですが(カイコバートは実際には登場しませんので)、これに女性版メフィストフェレスともいうべき魔法使いの「乳母」が絡んで、女性版ファウストのような「皇后」と「バラクの妻」の価値観の変質を描いてゆきます。
R.シュトラウス:
楽劇「影のない女」 (全曲)
ハンス・ホップ(T皇帝)
レオニー・リザネク(S皇后)
ルートヴィヒ・ウェーバー(Bsバラク)
その妻(Sクリステル・ゴルツ)
クルト・ベーメ(Bs霊界の使者)
エリーザベト・ヘンゲン(Ms乳母),他
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン国立歌劇場管弦楽団
カール・ベーム(指)
録音:1955年11月9日
コンディション良好。
※帯は付いておりません。商品説明の一助としてご参照ください。
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