出版社からのコメント
内容(「BOOK」データベースより)
世の中には平気で人を欺いて陥れる“邪悪な人間”がいる。そして、彼らには罪悪感というものがない―精神科医でカウンセラーを務める著者が診察室で出会った、虚偽に満ちた邪悪な心をもつ人たちとの会話を再現し、その巧妙な自己正当化のための嘘の手口と強烈なナルシシズムを浮き彫りにしていく。人間の悪を初めて科学的に究明した本書は、人の心の闇に迫り、人間心理の固定概念をくつがえした大ベストセラー作品である。
内容(「MARC」データベースより)
自己正当化のため巧妙かつ隠微なうそをつく邪悪な人たちの心理とは。うそをつき、周囲に負担を強いる人々の心理を鮮やかに分析。具体例をあげながら、人間の悪の本質に迫るスリリングな書。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 著者について
ハーバード大学で社会関係学修士号、ケース・ウェスタン・リザーブ大学で医学博士号を取得。精神科医。世界的ベストセラー、「愛と心理療法」(創元社)を発表。著書多数。2005年没。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ペック,M.スコット
ハーバード大学で社会関係学修士号、ケース・ウェスタン・リザーブ大学で医学博士号(M・D)を取得。ベトナム戦争当時の米軍に精神科医として9年間勤務後、1978年に世界的ベストセラー『愛と心理療法』を発表。2005年没
森/英明
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
目次:
はじめに―取り扱いに注意
第1章 悪魔と取引した男
第2章 悪の心理学を求めて
第3章 身近に見られる人間の悪
第4章 悲しい人間
第5章 集団の悪について
第6章 危険と希望
★アマゾン評価:★★★★★
苦しみに耐える力がひとの人間性を高める。, 2003/2/12
レビュー対象商品: 平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学 (単行本)
英語で「生きる」の綴りを反転すると「邪悪」になるという。
live → evil.
これは本論と直接のかかわりはないが、この本をどういう姿勢で読むべきかを示すものだと私は感じた。
人間が生きていくことに相対すること。邪悪はそういうものだ。そういう前提で読み、では私はどう生きればよいのかを考えながら読む。
著者は心理療法を行う精神科医である。患者として出会った人の中にいる「邪悪な人たち」の例から話は始まる。
第4章までに個人の例を紹介しながら邪悪の定義が行われている。
邪悪な人とは、ナルシシズムと怠慢に基づき、うそを伴い、自分の問題点や欠点を直視するのをさけて自分の問題を他人に転嫁する人のことである、と。
第5章からは、集団の悪、国家の悪について論が及ぶ。
じつはここから先がこの本の最も価値高い部分である。
主にベトナム戦争で戦地に赴いた兵士たち、アメリカの政治家達のことが書かれている。
ナルシシズムと怠慢、責任転嫁、それが集団で行われることの恐ろしさ。
集団の悪、国家の悪の暴走を防ぐため、無力な私たちにできること。
結論は極めて抽象的かつ宗教的である。
しかし、国は国民で構成されるものである。
私たちひとりひとりの心のもちようから始めるしかないではないか。
この本の主題は邪悪な「人」の紹介や分析ではない。
人間論だと私は思った。
文章は少々硬くて難しいと感じないではなかったが、一冊の本として論ぜられるべきところは充分論じられていると思う。
がんばって最後までよんでよかった。
★1997年11刷発行。商品は単行本で、カバー裏に経年の汚れありますが、中身は綺麗で概ね良い状態です。
★送料はクリックポストで185円です。
★自己紹介欄に取引上の一般的注意事項を記載してありますので、ご覧ください。