◆商品名◆
ルネサンス超絶稀覯書
ベニヴィエーニ /ピコ・デラ・ミランドラ
ヴェネツィア1522年刊
◆商品説明◆
ジロラモ・ベニヴィエーニ『作品集』改訂第二版
ヴェネツィア;Nicolo Zopino e Vincenzo di Paolo、1522年刊
Girolamo Benivieni (14531542)は、フィチーノやピーコの友人でプラトン・アカデミーに所属し、サヴォナローラに傾倒したフィレンツェの詩人・思想家。こちらは彼の詩集ですが、その代表作「愛の歌」に、イタリア・ルネサンスを象徴する思想家ジョヴァンニ・ピーコ・デッラ・ミランドラ(1463‐94)の注解が施された著者生前1522年刊第二版の超絶稀覯書です。初版はGiuntaから1519年刊。
前半がピーコの注解、後半がベニヴィエーニの詩篇。扉絵が木版画。版元・刊行年はコロフォンに記載されています。ノンブルの誤植が多々ありますが、完本です。
ベニヴィエーニの「愛の歌」とそれに対するピーコのプラトン主義的注解は、カスティリオーネ『宮廷人』、レオーネ・エブレオ『愛の対話』、ボッティチェリ、ミケランジェロ、スペンサー、ベン・ジョンソンに直接・間接の影響を与えたとされています。
おそらく19世紀以降の総革装。外装の状態は、極小の虫損4箇所。本文の状態は、8葉余白に虫損。前半と最後のページなどに薄いインクの古い時代の書き込み。薄いシミが散見されますが、紙質・印字はいまだにフレッシュで、5世紀前の本にはとても見えません。
「ジロラモ・ベニヴィエーニは、フィチーノやピーコの友人でプラトン・アカデミーに属する詩人であった。彼の作った「愛の歌」は、フィチーノの『饗宴注解』の影響を受けたものである。他方、ピーコが施した注解は、ベニヴィエーニの詩の精神とは微妙に異なっている。ベニヴィエーニがフィチーノに全面的に依拠しているのにたいして、ピーコは、この注解をもって自分自身が計画している新たな『饗宴注解』の序論としたからである。」(『哲学の歴史4ルネサンス』中央公論新社、p.239-)
ピコ・デラ・ミランドラ
Giovanni Pico della Mirandola
1463‐94
フィチーノと並ぶルネサンス・イタリアの代表的プラトン主義思想家。ミランドラ城主の末子として生まれ,ボローニャ,パドバ両大学で学んだが,フィチーノにひかれて哲学に関心を注ぎ,一方,ギリシア語,ヘブライ語からアラム語,アラビア語まで修得して天才的博識をうたわれた。フィチーノの〈永遠の哲学〉に共鳴し,現実世界の対立を,その底を貫いて存在する同一性の自覚によって融和させようと試みる〈哲学的平和〉を主唱した。この平和の理想を実行に移すべく,全世界から自費で哲学者,神学者を招いて1486年ローマで世界哲学会議を開催し,諸教義に一致点を見いだしうるか否かを討議しようとした。この冒頭を飾るべきピコの演説草稿が,有名な《人間の尊厳性について》(1486)である。しかしこの計画は教会から異端視されて妨害をうけ,ピコはパリに逃れる。その後フィレンツェに招かれてプラトン・アカデミーの有力な会員となるが,サボナローラ革命に巻き込まれて94年毒殺された。
ピコの哲学は,人間中心性の自覚という基本点で,フィチーノの同一線上にあるが,多くの点でそれを超えた独創性にみちている。世界は天界,天使界,元素界に三分され,中間の天使界はすなわち精神界であり,これが全世界秩序の中間に位置して両世界を結ぶロゴスの世界,すなわち人間の世界であると考えて,人間中心性の立場をとる。しかし神と人間との間には,フィチーノと異なって,無限の隔りがあるとして,神の超越性が強調される。一方,人間精神は,みずからの選択によって神の世界にも生まれ変わることができるし動物界に成り下がることもできると考え,その自由な選択にこそ人間の価値があるとして,瞠目すべき自由意志説を唱えた。これは占星術的宿命論に対する攻撃とともに,ピコを近代思想の先駆者とするものである。ピコが融合を試みた諸思想は,ヘルメス,ゾロアスター,オルフェウスからオッカムやドゥンス・スコトゥスに至る,あらゆる時代と民族の思想を包括した遠大なもので,ルネサンスの自由精神の頂点を形成するものである。
(世界大百科事典より)
本のサイズは写真では把握しずらいので、一緒に写している蛍光ペンとの比較においてご判断くださいませ。
当方が出品しております革装本はすべて、内外の図書館で採用されている処方(Brecknel Turner Saddle Soap、Klucel G、Talas Leather Dressing、SC6000等)でメンテナンスされておりますので、特別なお手入れなしでもしばらくご入手時の状態をお楽しみいただけます。
書名:OPERE DI GIROLAMO BENIVIENI FIRENTINO. NOVISSIMAMENTE RIVEDVTE ET DA MOLTI ERRORI ESPVRGATE CON VNA Canzona dello Amor celeste & diuino, col Commento dello ill. S. Conte Giouanni Pico Mirandolano distinto in libbri III. Et altre Frottole de diuersi Auttori
著者:Girolamo Benivieni / Giovanni Pico della Mirandola
出版社:Stampato a Venezia, presso Nicolo Zopino e Vincenzo di Paolo
出版年:1522
言語:イタリア語
ページ数:302[208]f.
サイズ:16x10cm
状態:商品説明を御覧ください
◆コメント◆
YAHOO!オークションに複数出品中です。
マイ・
オークション
を御覧ください。
また、ほぼ毎週、珍しい洋古書(挿絵本、日本関連書、医学書、建築書、旅行記、科学書、署名本等)、インテリアにも使える美しい本を海外の相場より割安で出品しております。この分野にご関心がおありでしたら、是非「新着出品のお知らせ登録」にご登録くださいますよう、お願い申し上げます。
商品は一通り目を通し、コンディションの説明を記載してありますが、見落とし等あるかもしれません。また、多少のヤケやイタミは刊行年相応の古本 ということでご了承ください。
商品到着後1週間以内であれば、理由の如何を問わず返品可です。往復送料は落札者様にご負担いただき、落札額から落札システム利用料を差し引いた額をご指定の口座に返金いたします。
◆発送方法◆
レターパックプラス600円(追跡可・補償なし・緩衝材あり)
ゆうパックおてがる配送60サイズ(追跡可・補償あり・緩衝材あり)
複数ご落札の場合、同梱いたしますので、送料がお得になります。是非ご検討ください。