ファリャ マイム お代官と粉屋の女房 （三角帽子）スペインの7つの民謡 ベルガンサ ロペス コボス 廃盤 極美品 輸入盤 クラーヴェス 日本製 邦語解説 歌詞 ディアギレフ 極初期盤

ベルガンサのソロで聴く“ファリャ”の2作品です。「お代官と粉屋の女房」は、ファリャが ロシアバレエ団の“ディアギレフ”から新作の依頼をうけて、ひとまずの前段階・アウトラインとして作った作品なのだそうです。いちど他所で試演し、それを土台に改訂を加え あの“三角帽子”が完成し 初演は大成功 という流れだった模様です。つまり ロッシーニが自身の前作からいろいろと転用した例とは異なり はっきりとした目途があっての試作品ということで、作曲家の制作過程を知る上で 両曲の比較はことさらに興味津々です。まぁ 日本風に言えば ディアギレフの“ダメ”を受けて仕立て直しを行った訳で、当然 ディアギレフの意向や舞台効果上の配慮も加味されていることになり、“作曲家が書きたい音楽” と“期待される音楽” との差とも受け取れて そこは大きな聴き所だと言えましょう。
現在 三角帽子は名曲として再三演奏 録音がなされていますが、曲の違いの他にも 楽器編成まで違っているようですので、この録音は絶好の資料だろうと思われます。手稿発見は1980年頃のことで、これが初録音だったのだそうです。ロペス コボスはこうした曲のスペシャリストですし、ソロはベルガンサです。いわゆる“陰うた”ですが 贅沢で理想的な取り合せだと考えます。
7つの民謡は スペイン人歌手達の得意曲で、全曲ばかりでなく 単独でもアンコールなどで良く採り上げられていました。たしかカバリエなども歌っていたかと思います。
この録音当時のベルガンサは リサイタリストとしての活動が多くなった頃で、一段とパンチの効いた表現を聞かせて、歌の幅も魅力も更に広がった時期だと記憶します。ロッシーニ歌手だった頃の明るく清廉な歌も結構でしたが、歌の特色はそのままに スペイン色や強いアクセントも加えた演奏には目を見張りました。今風に言えば再ブレーク。このCDはその様な時期の代表盤で、特に歌曲は当時の彼女のコンサートでもお馴染みのはずです。
サンヨー製の輸入盤に邦語訳と解説が付きます。CDのプレスと邦語冊子は日本、ブックレット印刷はスイス。古いファンの方は良くご存知の “極初期”ならではの混淆ぶりです。本体 冊子 プラケースとも 初期ならではの重厚さ 格の高さが漂い素敵です。

極美品。極初期盤。とても良い状態で残っていました。上記の経緯などを知る為にも、解説や訳詞は良い手助けになること必定です。すでに廃盤かもしれないです。

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